ニュージーランドの交通法規は日本とほぼ同じ。右ハンドル、左側通行。
だだし、右優先。そしてラウンド・アバウトというものがあります。
日本人の耳になじみ易いのはロータリーという呼び名でしょう。
この国へ来て4年以内に二度車を盗まれました。3度目は未遂。
今までに大きな事故は2回、小さな事故、当て逃げ、数知れず。
そのうち、私が自分の不注意で起こした事故はたったの一度です。
横道から本道へ出ようとして、右側から来る車に注意を奪われてしまい、
前にいた軽トラックにぶつかり、相手は無傷でしたがこちらのバンパーは落っこちた。
驚いてはいけません。この国には自動車強制保険というものが無いのです。全て任意。
任意保険に入っていなければ、車を盗られたら盗られ損。
事故が起きた時、相手が保険に入っていなければ自分の保険を使うか、
それとも相手からしっかり取り立てる以外にありません。
保険に入っていない相手から取り立てるのが難しいのは御想像の通り。
この国に来て間もない頃、えらい勢いでバックしてきた車に当てられた。
運転していたのは白人のおばさん。電話をしている間に逃げました。
その時もバンパーが折れたのですが、おばさんは、
「何でそんなに血相変えるんだ。」 と言いたげにふて腐れていた。
携帯電話のない時代でしたから、私がその場をはなれたとたんに逃げたんですね。
Howickは今も、そして引越しをする以前も近場で便利な小さな街です。
そのHowickに元ダンナの運転で向かっておりました。
写真のロータリーで右からの車が行過ぎるのを待っていたら、後ろからドシン!
ぶつかったのは少なくとも20年は使っていそうな古い車に乗った白人の男性。
車が年代物である事はこの国ではなんでもありません。
私が気に入らなかったのは男性の身なり、様子、そして車の内部の汚れ様。
保険には入っていない、と言う。さもありなん。
紙切れを取り出し、名前と住所、電話番号を書き付けて渡そうとする。
それが架空、でたらめでないとどうして解る!
元ダンナにポリス・ステーションまで走って行ってくれるように頼みました。走れば5分。
そうこうしているうちに見物人がわらわらと集まってきました。
「怪我は無いか?」「警察は呼んだのか?」と尋ねてくれる人もいる。
「はい、今ダンナが走って行きました。」「そうか、そうか......。」
あれっ?追突男が車に戻った。エンジンかけてる!
みなさん、私がどうしたと思います?
追突男の汚い車のフロントグリルに腹ばいになりました。行かせてなるものか!
フロント・グラスをはさんで追突男と私のにらみ合いです。
言わせてもらいますが、私はその時スーツ姿。男はジャージに何と長靴!
スーツが長靴に負けてたまるかい!
息せき切った元ダンナが警官2名と一緒に戻ってきました。
早速事情聴取と職務質問です。事情は簡単、停まっている車に追突された。
「マダム、この男、免許もってませんね。」
「それに、こいつ、指名手配中ですわ。」 へ? 私らどうなるんですか?
「どうにもなりません。お家へお帰り下さい。」「この男は?」
「逮捕します。ご苦労様でした、サンキュー・ベリー・マッチ!」
時々ほとほとこの国が嫌になる事があります。
車を盗まれた時は本気で日本に帰ろうかと考えた位です。特に二台目は。
しかーし!これが郷に入れば郷に従え、という事なのでしょうか。
見てくれのいい車なんてもう乗りたくもない。車は走ればいい。
車上狙い?盗るものないよ。盗難?どうぞ。保険で乗り換えるわ。
当て逃げ?少々へこもうが傷つこうが、それが何か?
おばさんは態度も英語もどんどん図太くなるのでした......。