「バルセロナは売り物ではない!」
市民三千人がデモをして観光客に水鉄砲を浴びせたりしたニュースがあった。
有名観光地がオーバーツーリズムになるのは珍しくない昨今。
観光誘致に力を入れる町や企業や人は多いから、
こういうニュースはおおきく取り上げられていない。
ネット検索しても「バルセロナで訪れるべき10の場所」とか、
そういう記事の方が多くヒットする。
ローマ、フィレンツェ、アムステルダム、パリ、
そして京都も…
市バスがスーツケースを持った外国人でいっぱいになり、
一般市民が乗車できない。
ホテル代だけでなく家賃も高騰。
親元を離れようとする若者がアパートを借りることができない。
こんな状況がはじまっている。
旅行を造る側としてもこれは大問題。
十年前のように気が向いてふらっとルーブル美術館に入るようなことはもうできない。
パリを訪れるにしても入場予約が要らない・それでも満足できる見学場所を選ぶ必要がある。
ローマもコロッセオやヴァチカンや有名個所はすべて予約制、
その日の気分で観光コースを決めるようなことができなくなっている。
安易に有名観光地を訪れると…たいへんな状況にまきこまれる。
旅する知恵が試される。