東北の山奥のお堂にある「山神様」↓

↑写真だけでもそのユニークさはわかるが、

実際に見ると真剣に造形されたお像なのだとわかる。

専門の仏師には、技術があるがゆえにつくりだせない造形。

 

「標準の美しさ」にこだわらず、

祈りをその場所だけのカタチに結晶させたようなお像ばかりが集められている。

 

現地を訪れても、お堂の中では細部はちゃんと見えない。

展覧会で、最善のライティングで対面するのは価値がある。

 

それぞれのお像が、

それぞれ地元の人に大切に護られてきたにちがいない。

そういうモノを一同に集めた展覧会を、よくぞ実現させてくださいました。

「この六観音像は東北の誇りです。

…中央の仏師ならこんなめんどうなことはしません」

↑セクション4「いのりのかたち」の入り口の言葉に、キュレーターの情熱を感じる。

※写真撮影不可なのでチラシを載せます

↓いちばん右の像が、その「六観音像」のひとつ↓

↓107㎝ほどの大きさ↓カツラの木一本から彫り出してある。

↓プロの仏師なら腕は別材でとりつけ、こんな面倒な作業はしないという↓

↓木は扱い慣れているけれど仏像彫刻は専門ではない大工のような人が彫り出したのだろうと推察されている。

↑いずれも↑「有名」なんかではないが、唯一無二のお像ばかり↑

 

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中世ヨーロッパのロマネスク彫刻が大好きな小松には、特にツボだった。

※フランスのクレルモンで出会った彫刻の話を書きました