「先生に『エジプト絵で続けたほうがよい』と言われて、今回もエジプトものなんですよ」
2019年に《手造の旅》ナイルクルーズにご一緒した方が、
その時の写真を絵にして入選されたのを観にきたのが二年前の三月だった。
あれからもう二年。
↓今回出展された絵を画く時にもエジプトの旅を思い出しておられたことだろう。
↑「人物二人を真ん中に登場させる絵はあまりないんですよ」
なるほど、会場を見回すとこういう対話しているような絵は皆無。
おもしろい構図です。
今回の元は小松の写真ではないけれど、
元にした写真を見せていただいて写真を絵にする難しさを知った気がした。
公募展で入選するテクニックのひとつが
「あ、この人の絵だろうな」と思ってもらうこと、なのだそうだ。
なるほど↓この真ん中の「都市風景」は
↓前回も同じ個性的なタッチで出品されていたのを覚えている↓
アマチュアであってもそういう「個性」をうちだしていくことが必要、なのか。
個性を認識してもらうのは、上手く描く以上にムズカシイ。
小松が異国の風景画を見る時には、
すぐに「ここはどこかな」と思ってしまう。
↓さてここは、どこでしょう(^^)?
↑この画面の写真を次女に送ったら、
すぐに「ブルージュ」と、正解がかえってきた。
四年前に連れて行って朝のブルージュを歩いて・運がクルーズ船にも乗った。
それ以来ベルギーがとっても好きなんだそうな(^^)
↓全体はこんな絵です↓
自分の目でみたことのある風景が絵になっているのを見つけるのは楽しい。
↑こんな爆発も、夕焼けも、見ていないけれど桜島の雄大さを思い出す↑
↑アムステルダムのニューハウン↑アンデルセンも住んだ町。
↑こんなふうに氷結しているのを見たことはあるけれど、
色彩と線を整理してこんなふうに描かれると、
あぁ確かに美しい場所だったと、記憶を新たにする。
旅人目線で絵を見るのが楽しい。
↓これは純粋に絵画として引き寄せられた。
↑この絵はマティスのような、細部をみるとギュスターヴ・モローの神話画の背景のような。
↓画面下半分の暗闇こそが描きたかったことかもしれない↓
↑よくある静物画を忘れられない個性的な絵に変化させている。
↓こちらも、絵画として引き寄せられた↓
↑写真になると伝わりにくいが、
↓少し固まった雪が積もる階段からふり仰いだお堂に↑きりっとした光が漏れる格子が描かれている。
↑凍てつく空気も感じられるどんよりとした冬の風景だが
地味に落ちず、荘厳な雰囲気さえ感じさせてくれる。
今回もいろんな発見をさせていただきました。
すぐ下の階で開催されていたルーブル美術館の名品を楽しむだけが絵画の楽しみ方ではないですね。