「こんなにおいしかったのか」

今回の《手造の旅》アイルランドで、この真っ黒なギネス・ビールを飲むたびにそう思った。

 

ギネス・ビールはしかし、あせって飲んではいけない。

注ぐのにも、飲むのにも、ギネスならではの作法というのがある。

大事なのは待つこと。

普通のビールの十倍といわれる細かい泡がきれいに分離するのに「四分かかる」という話もあった。待つことで本当の味になる。

完璧に注ぐのに「約二分」と書かれたものもあった。

 

下の図は、ダブリンのギネス博物館に掲げられていた「作法」

↓他のビールと違う注ぎ方が⑤番↓

グラスを斜めに傾けて静かに上まで注ぐが、しばらく(実際のパブで一分は確実に)待つ。

泡がおさまって空いたところに⑤のように静かに注ぎ足す。

↓下はジャイアント・コーズウェイ近くのホテルでの様子↓

↓ギネス専用のサーバーで注がれてすぐのギネスは全体が白濁している↓

白濁がおさまってから注ぎ足し、テーブルに運ばれてくるのだ。

テーブルに運ばれてすぐの状態が、冒頭二番目の写真。

まだ、少し白濁している。

ゆっくりと泡が分離して下部が真っ黒になってゆくまで、我慢、がまん。

冒頭の写真で小松が手にしているギネスのように、しっかり泡と分離してから飲みましょう!

ギネスの泡は他のビールと全く違う。

食事前のビールは「おなかいっぱい」になってしまうので好まない小松にとっても飲みたいと感じさせてくれる。スタウトタイプのビールならどれでも同じではない。

 

ギネスの生はもちろんアイルランド以外でも飲むことができる。

しかし、ダブリンのガイドさん曰く、アイルランド産にこだわった材料でつくられた生ギネスは他国で飲む生ギネスとは違うのだそうだ。

 

実は、今回の旅出発前、新国立劇場近くのパブでもギネスを「予習」して、意外においしいとは感じていたのだが、アイルランドでホンモノを味わってしまって、さて。

今度、もう一度日本の生ギネスを「復習」しに行こうと思います(^.^)