カイロのイスラム博物館を入るとすぐに、かつてモスクにあったという灯りが吊り下げられていた↓

↑皆で、「ほほう」と見上げるのだが、実際にどのような明かりがどんなふうに灯されていたのかがいまひとつ理解できない↓ロウソクなのか?オイルランプなのか?はたまた電球になってからのものなのか?↓

↑いちばん下に突き出した「脚」はなんなのだろう?床に置いた時に使うものにしてはかかとの部分しかつかない形状になっているようだ。

細かいことは解説英文にも書かれていないし、ガイドさんに訊ねても得心させてもらえる回答は出てこない。

 

それが、午後にムイッズィ通りのスルタン・カラウンの廟を訪れてぱっと理解できた。

まさに、一目瞭然だった↓下の写真の中央で輝いている灯りはまさにソレ。

いちばん下の脚の部分には皿が吊り下げられている↓そのための「脚」だったのか↓

では、皿は何の為にあるのか?

ここからは推察なのだが、かつてこの灯りにはロウソクが灯されていたのではないだろうか。

皿はそこから垂れてくる溶けたロウソクを受けるためのものだった。

小松はそう推察した。

 

時代が移り、内部に電球が灯されるようになっても、皿ははずされなかった。

確かに、下の皿があったほうが造形的に安定して美しいと思う。

冒頭のイスラム博物館の写真と見比べるとそれがよくわかるだろう。

 

美術館・博物館で展示されるモノは、見るモノに分かり易くしようと工夫されている。

それがうまくいく場合とそうでない場合があるにせよ。