有名なアマルフィ海岸が終わる場所にあるサレルノは、通常のツアーではほぼ寄らない街である。
しかし、寄らないからといって見所がないわけではなく、以前からその大聖堂は一見の価値があるとの話だったので、今回、翌日のパエストゥム見学への場所として見学・宿泊することにした。
ミシュランとツーリングクラブイタリーのガイドブック程度でしかないが、予習の成果はあり、少しの時間の街と大聖堂見学でも、その意味するところが少しつかめた。
ただ、ガイドさんはナポリからこられた方だったので、サレルノはあまり詳しくなかった。大聖堂内部の細かい部分になると、その説明は、「それはちょっと違うのでは??」と思わざるを得ない部分があった。
こういうケースは時々起こる。「日本語ガイドさん」というと、それだけで日本人グループは安心して、その話すことがすべて「ホントのこと」だと鵜呑みにしてしまう傾向がある。
しかし、実際にはガイドとて悩みながら話している。「これで正しいのか?」と自問しながらガイドしていることも多いのだ。
また、そういう煩悶を忘れて、ただ流暢なだけのガイドさんになっていては、本気でその土地の歴史や文化を知りたいと思う人にはつまらない話になってしまうだろう。
自分の目で見て、経験と予習に照らし合わせて、「それは違うのではないか?」と感じたときには、失敗を恐れず・躊躇せずに質問すべきだ。
そんな質問を「めんどくさい」と感じるようでは、ガイド失格であります。
