「ゴールの紋章はニワトリです」
と言われて、イタリアのキャンティ・クラシコ・ワインを思い出した。
今まで気づかなかったが、たしかに都市紋章の上にニワトリがちょこんと乗っかっている。
※下は、ゴールの海洋考古学博物館のパネルより。左の紋章がコロンボ、右がゴール オランダ時代のものである。
東インド会社倉庫に掲げられた紋章にも、たしかにニワトリはいた↴
ガイドさんは「この土地についた西欧人がはじめてきいたのがニワトリの声だったから」というような説明をしていたが、これは誤りか後世のつくりばなしだろう。
もともと、この土地はタミル語で「岩場」を意味するKALとかKALLAと呼ばれていた。たしかにゴールは岩でできた半島である。
この都市名の初出となる14世紀モロッコからの航海者イブン・バトゥータはQALIと表記しているのだそうだ。
15世紀にやってきたポルトガル人が「この場所は何という名前だ?」と訊いて、KALとかKALLAとかQALIとか言われた音から、ラテン語のGALLOを連想したのにちがいない。
GALLOとは、オンドリのこと。イタリア中部キャンティワインのクラシコを証明するマークはGALLO NERO(黒いオンドリ)である↴
※ちなみにコロンボ都市名由来は、ネット百科事典によると「シンハラ語で『マンゴーの樹の茂る海岸』を意味する『Kola-amba-thota』が、クリストファー・コロンブスのポルトガル語名コロンボに置換えられたもの。」と説明されていた。