こ、ここを入っちゃうんですか?ほんとにいいんですか?と、何度も思った。
ゾウを見つけたジープ・サファリの運転手は、いきなり道を外れ、草むらに乗り入れた。後ろに立っている我々の身体はぐわんと大きく揺られる。
自然公園の中のオフロードから、さらにオフオフロードへ、目の前の背の高い草をめりめりなぎ倒しながらすすんでゆく。いや、これって道じゃない。
近くではぬかるみで車輪を空回りさせているジープがいる。
何台かのジープが、ゾウのファミリーが行く方向へ先回りした。
ついにゾウは人間の乗ったジープの目の前を横切らざるを得なくなった。
「あ、怒ってる怒ってる」と、ガイドさん。
我々観光客を、できるだけゾウの近くへ連れて行ってくれようという好意はうれしいけれど、ジープにとりかこまれるゾウにとってはどうなのかしらん。
スリランカ中部、ミンネリア国立公園には、近年どどっと世界中の観光客がやってくるようになった。
観光客の数が少ないうちは気にならなかった事でも、だんだんと問題になってくる事がでてくる。 国立公園のジープサファリも、そのひとつ。
この状況が続けば、そう遠くない日に規制が入るのではないだろうか。
「道から外れてはいけません」とか「一日何台まで」とか。
世界中の観光地が、この十年ほどでどんどん混雑しはじめている。
どんな場所でも、快適に訪問できるうちがよい。
スリランカ、今が「良い時期」なのじゃないかと思います。