「きょうはスーパーでサラダとお弁当でも買って簡単にすましましょう」と、ハバナで高級ホテルがならぶミラマーレ地区のスーパーに入った。


モノがあふれる資本主義社会からやってきた我々の予定が打ち砕かれるのに二分も必要なかった。とにかく、物がない!

※下の赤いのは粉ミルクだった
super_tana 現代アートのように同じパッケージがずらりとならぶ。 一品目に一種類か二種類しか、ない。 


コーラはこのキューバ産のコーラとペプシだけがずらりとならぶ。金額が二つかかれているのは、外国人用のCUC兌換ペソと人民用のCUP人民ペソが流通しているから。この二つの違いについては日記「キューバ、二つの通貨」をお読みください。※下のカッコ内がCUP
cuba_coka


キューバでも生産はされているだろう肉や野菜や生鮮食品の棚にもモノは少ない。 というのは、基礎食料品は、まず配給に使われ、次にホテルなど外国人が消費する場所に優先的にまわされ、こういった一般のスーパーにまわってくるのは最後になるから。


これだけ食材がないのだから、当然、今日我々が買いたかったサンドイッチやこぎれいなサラダパックなどは、影もかたちもない。「それじゃ、パンでも買って」というのも出来ない。


*しかも、店舗にはカバンを持って入れない。いりぐちの前にクロークがあって、かならず預ける。手ぶらに近い状態で買い物をしても、今度は出口でレシートと品物が合っているかを、ひとりひとりチェックされる。
super_chick
高級地区とされるミラマーレのスーパーでさえも、こうなのだから、一般的なキューバ人社会の品不足は、我々の想像をはるかに超えているとおもってよいだろう。


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キューバ民衆の生活を支えているのが、未だ全国民を対象に行われている「配給」システムである意味が、少し見えてきた。


後日、その具体的な金額を教えてもらうことにしよう。