「やはり行っておかねば」と思い、混んでいるのを承知でやってきた金曜日の午後六時前の国立博物館。

やっぱり混んではいたが、実質10分ほどの待ち時間で場内へ入ることが出来た。

しかし…予想通りすごい人だった。

★特に驚いたのは期間限定展示されている「金印」。
これを見るために、第三展示室の中にさらに三十分待ちの行列ができていたのであります。 

数年前、小松は九州の歴史博物館で見た。その時は「盗み出せどうなぐらい」まわりに誰もいなくて、じっくり見学出来た。黄金色の光がまばゆいが、大きさはほとんどキャラメル一個ぐらいしかない。それでもその尋常でない貴重さのオーラは感じられたから、まぁ、「国宝展」で一目だけでも見る価値はあるのだろう。

九州の博物館では、博物館をあげて「金印」がどのように発見され、どんな風にその由来が解読されていったのか、を解説してくれている。あたりまえだが、文化財は「現地」で見学するのがいちばんである。

★「縄文のヴィーナス」は、昨年諏訪の方に連れて行っていただいた尖石(とがりいし)の博物館でじっくり見た。写真もばしばし撮った。まだ「国宝」に指定される前だったからだろう。

ここでも、学芸員の方とじっくり問答しながら説明していただいた。
それまで、縄文式土器のおもしろさなどほとんど感じたことがなかったのだが、この訪問があの長き縄文時代への見方を大きく変えてくれた。写真ではわかりにくいが、土にきらきらした雲母のようなものが混じっていて、とても美しいのです。
縄文のヴィーナス
「国宝」やら「世界遺産」に指定されると、とたんに人が殺到する。そうなる前に、見ておきたい・・・ってそりゃあ誰にもわかりませんが(笑)



★支倉常長の肖像画 これも仙台の博物館で見学していた。今回は展示がよくなかった。どの方向から見てもガラスに光が反射して、せっかくの肖像画なのに、表情がよくみえないのである。国立博物館の展示を担当するほどの人ならば、あのように展示したらそうなる事はわかっていただろうに・・・。