前回に引き続きやっていきます。

 

 

まず、小麦粉、白砂糖、精製塩などの白い食べ物は自然界には元々存在しない物です。

 

 

小麦粉というのは小麦の表皮や胚芽を取り除いて粉にしたものです。

取り除かずに丸ごと粉にした物は全粒粉と言います。

全粒粉で作ったパンは茶色味がかっていて、通常の食パンのような真っ白い見た目はしていません。

さらに通常の小麦粉でパンよりももちもち感が少なくパサパサ感があるため流通量があまり多くありません。

しかし、食べ物を健康の観点で見た時には、

えぐみの少ない食べやすい部分だけを食べることはおすすめできません。

 

 

なぜなら食養生の言葉で一物全体という言葉があります。

これは、自然界から取れる食材を丸ごと食べることで必要な栄養素が取れるという意味です。

 

 

例えば、りんごにしても甘い果実の部分だけを食べるのではなく、皮の部分も食べる必要があります。

白米も玄米の表皮を削り取っていることになるため、玄米に近い状態で食べるのがおすすめです。(分づき米)

それにより栄養がバランスよく摂れ人体に良い影響を与えます。

 

 

江戸時代中期までは玄米を日常的に食べていて、白米に切り替わってから不調が増えていったという説もあります。

 

なのでできるだけ小麦粉や白米を食べる機会を減らして、自然のまま食べることを試してみてほしいのです。(自然のままといっても加熱調理はOKです)

 

しかしもっと言えば、全粒粉を使って加工した商品も身体に合わないという方もいると思います。

 

 

ずいぶん前ですが元プロテニスプレーヤーのジョコビッチ選手が出した本で、小麦粉の常識を変えた本があります。

 

 

小麦粉に含まれるグルテンというタンパク質が消化に悪く、腸に細かい穴をあけるリーキーガットという症状を引き起こす場合があることを世に広めました。

これは、遺伝子組み換えがされた小麦の影響と表皮を削り取って白く精製したことによって起きている弊害です。

 

 

そのため、お腹の不調を抱えている人や花粉症等を患っている人は小麦製品(小麦由来のパン、うどん、パスタ、ラーメン、小麦由来のお菓子等)は控えてみることをおすすめします。

 

 

お菓子といえば白砂糖に関しても、やはり自然界には存在していません。

砂糖はサトウキビやてん菜から不純物を除去して、ショ糖というものを取り出したものです。

 

 

甘味が強いのでたくさん摂れば体内の血糖値が急激に上ります。

上りすぎてはまずいので膵臓からインスリンという分泌液を出し、血液中の糖の量を調整しています。

 

 

糖分にも3種類あって、ごはんやパン等の多糖類、果物やはちみつ等の単糖類、砂糖は小糖類です。

 

この中で最も血糖値が上がりやすいのが小糖類である砂糖なのです。

理由は多糖類や単糖類には糖質以外のビタミンやミネラルなどが含まれているのですが、砂糖にはそれが入っていないため吸収スピードが異常に速いのです。

 

 

それにより血糖値のアップダウンが繰り返されると感情も不安定になり、イライラしやすかったり、不安感が強まり、鬱病に発展するケースが多いと言われています。

なので、やはり不純物を取り除いて食べやすくしたものは結構危険なのです。

 

 

この「不純物を取り除いて精製する」という方法は、実は麻薬の製法と一緒なのです。

例えばコカインという麻薬もそれ自体には麻薬性は無いのですが、余分なところを削り取って特定の成分のみを精製することにより中毒性が発生することが分かっています。

※最近では小麦粉製品にも中毒性があることも分かっています。

 

やはりこのドラッグの見た目も砂糖のような白いさらさらした物質です。

鼻から吸うことで一時の多幸感を味わうことができるようですが、効果が切れた後は気分が落ち込むためやはり短期的な脳への刺激にしかならないようです。

 

 

その差はあれど、長期的に見れば麻薬も小麦粉も白米も白砂糖も体に慢性的不調をもたらす可能性のあるかもしれないという意識を持つことが大事です。

 

 

じゃあ甘いものが欲しくなった時にはどうすれば良いか。

そうなったときに、自然のものだけを食べていた昔の人達がどんな食事をしていただろうかというのを想像してみてください。

 

 

おそらくですが、果物、さつまいも、栗、かぼちゃなどの自然に取れるものから甘味を味わっていたと思うのです。

 

 

ただし、果物の摂りすぎはカリウムが過剰になりすぎたりもするので、どちらかと言えばいも、栗、かぼちゃを食べるのが良いかと思います。

 

 

これなら糖質以外にも食物繊維やビタミン等も豊富です。

 

 

そして最後に精製塩です。

これは「すごい塩」という本を参考に書かせてもらいます。

 

 

スーパーに行って塩コーナーを見渡した時にたくさんの種類が置いてあると思います。

その中でも選んではいけない塩が半数以上を占めています。

 

選んではいけないのが精製塩減塩しおで、

選ぶべきものは自然塩(海塩)です。

 

 

まず、精製塩というものはその99.5%がナトリウムでできています。

 

一方海水はというと、塩化ナトリウム77.9%、塩化マグネシウム9.6%、硫酸マグネシウム6.1%、硫酸カルシウム4%、塩化カリウム2.1%、その他0.3%で構成されています。

 

 

これはどういうことかというと、海水を汲み上げてナトリウム以外のミネラルを取り除きナトリウムだけにしたものが精製塩だということです。

 

値段も自然塩に比べるとかなりお安くなっています。

自然塩の製造は製法が天候に依存したり、人の手を借りる必要があるのですが精製塩は機械的に自動で作ることができるため人件費等の関係で値段に差が出ます。

 

味についてはマグネシウムは苦味、カルシウムは甘味、カリウムが酸味を持っているのですが精製塩はしょっぱさしか感じることができません。

そういった様々な味の深みを感じることなく、不純物(えぐみ)を取り除いたものが精製塩なので味はとてもシンプルです。

 

しかしナトリウム以外の取り除いているミネラルこそ健康には欠かせない役割を持っているのです。

ミネラルバランスが崩れると人間は不調をきたすと言われるほどです。

 

 

実は人体に流れている水分は海水のミネラルバランスの構成とほぼ似通っており、この比率が崩れてしまうことで様々な不調を引き起こすようなのです。

人体の約7割が水分でできているという話を聞いたことがある方は多いと思います。

 

この水分は薄い食塩水(0.9%)でできているため、普段から摂取する塩のミネラルバランスがとても重要なのです。

涙や鼻水がしょっぱいのは経験上知っている方も多いと思いますが、血液にも同様に塩分が含まれているのです。

 

 

なのでスーパーで何気なく買っている調味料はこだわって選ばなければいけません。

 

 

ここで減塩しおはどうなのかという話もしておきますが、減塩しおはしょっぱさはそのままにナトリウムの比率は50%に抑えているという商品です。

じゃあそのもう半分に50%は何かというとカリウムと微量の炭酸マグネシウムです。

 

 

カリウムとは摂りすぎたナトリウムを自然に体外に尿として排出してくれる役割があります。

適量であれば体にとっては必要な栄養分です。

実際に、摂取したナトリウムと1:1ぐらいの比率でカリウムを摂っている人は高血圧にかかる可能性が低いことが分かっています。

 

 

しかし、大事なのはやはり海水に近い比率でミネラルをバランスよく摂ることなので、塩から摂っておけばバランスは整いやすくなります。

食事からカルシウム、カリウム、マグネシウムを摂るように気を付けるよりはるかにです。

 

 

ちなみにカリウムは果物や野菜から摂ることができるので塩から50%も摂る必要はありません。

しかも慢性の腎臓病の人は濾過する能力が落ちているためカリウムの過剰摂取をすると腎臓に蓄積されてしまい悪影響です。

 

また、減塩しおに含まれる炭酸マグネシウムは元々海水に含まれているのではなく、瓶の中でサラサラに保つために後から入れられたものです。

元々便秘薬滑り止めに使われる成分なので、人によっては便が緩くなります。

 

やはり人工的に栄養分の比率を操作されたものより、

なるべく栄養は自然のまま摂った方が良さそうです。

 

 

何はともあれ塩に気をつけてほしいので、普段から使う塩、味噌、醤油をちゃんとしたものを使うことです。

 

自然塩も結構色々種類があるのですが、成分表を見た時に海水のミネラルバランスに近いものを選ぶと良いと思います。

 

 

中でもおすすめは「海の精」です。

これは自然海塩でミネラルバランスも良いですし、製法も昔ながらの天日と平釜製法です。

この塩を使った味噌と醤油も販売しているので揃えてしまえば普段の食事からミネラルをバランスよく補えます。

 

 

デメリットは値段がけっこう高いことと、置いてないスーパーが多いのでAmazonなどで買うのが良いと思います。

健康の投資額としては高く思えますが、大容量の調味料は毎日料理している人でも数ヶ月ごとや半年に1回ぐらい買うペースだと思います。

偽物の調味料を使って病気になって、病院代に払うよりはだいぶ安く済んでいると考えています。

 

 

次回は後編です。