お母さんに仕返しをする私 | 心療内科医みー先生のブログ

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この、ブログは心の病の治療にあたる上でもっとも注目すべき母親と子どもの関係のもつれ、そして親から子へ、またその子(孫)へと繋がる『子育ての負の連鎖』を断つためにどうすればいいのかを症状をあげながら具体的に解説しています

こんにちは、みー先生です

今日は、30代後半の独身女性とのカウンセリングのやり取りをお話しします

Q:私は、同居している母親のすることなすことに腹が立ち、自分の子どもの頃の話を持ち出して、母親を攻めずにはいられない衝動を抑えることができません…

子どもの頃は、母親が厳しいと思ったことは無くそれが当たり前、それが普通と思っていて、大人になってから自分の母親はとても厳しく、言い訳も聞いてくれず、直ぐに叩き、世間体ばかり気にしていたことに気付きました。
習い事を押しつけられ同級生と同じおもちゃも買って貰えず、流行りのテレビも禁止、その為に友達との話題についていけず仲間外れにされたことを覚えています
私は、ただ、同級生と同じ事をしたかったけれどお母さんは、「人は人、家は家!!」と私の意見をはねのけたことを恨んでいます。


A:あなたが小さい時お母さんは大変厳しかったんだね、
同級生と同じ事をすることも人間関係で大切なことなんだよね、人と変わったことをするといじめの対象になってしまいますね。




Q:母親は、歳ををとり年々おとなしく、弱くなってきて厳しかった面影が無くなってきていても怒りがふつふつと沸き上がってきて攻めずにはいられません。

A:そうですね、自分の心の中にたまっていたことを吐き出さないと心がスッキリしないんだよね、その時攻めて一時的にスッキリしたとしても何回も同じことを繰り返しているんだね


Q:はい、母も歳をとっているから昔のことを持ち出して攻めたくないんだけど…無意識にスイッチが入って、わーっと攻め続けてしまいます、母は私に攻められても仕方がないと思っています
私は、今は結婚もしたくないし子どもを産みたいと思わない…子どもが産めない年齢になったら結婚しようかなとは思う、そういうことを思うのは母親のせいじゃないかなと漠然と思います。

A:あなたは、お母さんに厳しく育てられて
愛情を貰えなくて、母親から愛されることによって得られる母性が無く、大人になってから女性としての幸せを選択できずに母親に日々仕返をしてるんですね


Q.はい、だから自分は母親と一緒に住んで母親を攻め続けて仕返しをするしかない人生なんだな、と思います。

彼女は、母親を攻めてスッキリすると同時に母親を攻めている罪悪感を私のカウンセリングで吐き出して、それを繰り返しながら少しずつ憎しみが和らいでいくようです。





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