TBS「王様のブランチ」ブックコーナーの特集で

紹介されていた

 

 

わたしたちに翼はいらない 寺地はるな

 

その時のインタビューが心にすごく残っていて

読んでみました。

 

「死にたいって言っているけど、死にたくない。

 自分の言葉や行動が自分の感情を裏切る感じは、

 誰にも覚えがあるんじゃないかなー」

 

このインタビューを聴いた瞬間

生きていることに無意味さを感じるときや

過去のトラウマに引きずられてしまうとき

そんなときの苦しさを端的に表現された気がして

手に取りました。

 

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今作で作者が一番軸にしたかったものは…

 

「ひと言でいえば「許せないことは、許さなくてもいい」」

 

私自身がそういう言葉ではあまり救われないんですよ。

「君には翼がある」とか、「無限の可能性がある」とか。

そういう人も居ると思ううんですよね。

どんなに素敵な前向きな言葉でも、

自分が受け入れがたい時は受け入れなくてもいいと思う。

その気持ちをタイトルに込めたんです。

 

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若いころ、「無限の可能性がある」と信じていたことがあった。

でも、いつからだろう。

そんな可能性がいつあったのかすら分からなくなり

その可能性を自分が摘み取っていたのかもと

思うようになった今日この頃。

 

この作品を王様のブランチで取り上げるということは

若い人たちの心にも刺さるのか…

そのことが心にずっしりと何かを感じさせます。

 

気が付くと、王様のブランチのブックコーナーのおかげで

たくさんの本に出会わせてもらっている。

 

とてもありがたいコーナーです。