不登校が始まったら

不登校が始まったころ、これから先どうなってしまうのだろうと不安しかないと思います。でも不登校であってもそれで人生が終わった訳ではありません。学校に行かないことで将来問題になることもさほどありません。問題は、時代に全く合わない100年前と同じ学校教育が行われていることに対して、親が認識していないことだと思います。未だに偏差値の高い高校、大学に行き、有名企業に就職することを良しと思っている。そんな時代はとっくに終わっているのに・・・・。

そのことを知らないから我が子が不登校になった時に、多くの親が混乱してしまいます。今だけを見て判断するのではなく、子どもがどうしたら本当に幸せに生きて行くことができるのかを考える必要があると思うのです。

それにはまず今の教育がどうなっているのか？これだけ不登校が増えているのはなぜなのか？を知る必要があると思います。現状を知ると、学校は相当子どもたちにとってしんどい場所であることがわかってきます。

優劣をつけられる教育に強いストレスを感じて疲れてしまった。

教師、友だちの言動にしんどくなってしまった。

安心安全のない学校が怖くなった。

そもそも学校が合わない。などなど。

子どもたちが学校を嫌がる理由はこれ以外にもたくさんあります。

子どもが不登校を選択をすることは、自分の身を守る選択とも言えます。行きたくないところに無理やり行き続けていたら、心も体も蝕まれてしまいます。その前に不登校をしてくれたことはむしろ良かったことだと思っていただきたいのです。

お父さん、お母さん、自分に置き換えて考えていただきたいのですが、もし嫌な仕事場で働き続けていたとしたらどうなるでしょうか？その仕事場を辞めるか、精神や体を壊すか、感情に蓋をして自分に嘘をつきながら行き続けるかの選択になると思うのです。子どもも同じなんです。

そう考えると学校に行きたくないと言っている子どもの声を聞かずに、無理やり行かせることは、親のエゴ、横暴さでしかないですよね？まずは親が慌てず、現状を知って子どもの味方になって考えることが何より大事なことだと思います。

そして不登校を親がなんとかしなくてはと1人で抱え込まないことです。まず他の不登校の親がどんなふうに受け止めて、乗り越えて行ったのかを聞いたり、話したりできる親の会などに参加していただきたいのです。そうすると思い詰めていた気持ちがゆるみ視野が広がりずいぶん楽になります。また辛いのは自分1人だけじゃないと思えることで孤独な気持ちが癒されます。

親は親で味方になってくれる人が居ないと心が折れそうになってしまいますから辛い気持ちを吐き出すことができる同じ経験を持つ仲間や、居場所がどうしても必要なんですよね。

時間はかかりますが、いずれ不登校を受け入れることができるようになり、子どもにとっての本当の幸せが何なのかが理解できる日が必ず訪れます。お父さん、お母さん、今は辛いですがそれを信じて生きていただきたいと思います。

こまい　ゆきえ作