私が会社を経営していた時、面接やインターンシップで

出会う若い人たちに共通するなあと思うことがありました。



一つは、自己肯定感が低いこと。

もう一つは考えることが苦手であること。



自己肯定感が低い原因は、常に出来ないことを指摘され、

人と比較される家庭や学校の教育の中では、自尊心が

育つことが難しいからだと思います。




肯定されたり認められる経験をしなければ、

子どもは出来ない自分を責めてしまいます。

そして常に自信がなく不安な心の状態を生み出して

行くことになります。



考えることが苦手なのは、画一的で一つの正解を

求める教育が影響を与えていると思います。




考える力を伸ばすことより、同じや無難を求められる教育。

子どもたちは、失敗ができなくなり発言や行動を必要以上に

制限してしまっています。




そんな教育では子どもたちが考える力を奪われてしまうのは

致し方無いと思います。




それらが明らかに問題になるのは、特に社会に出た時です。

社会では学校で学べなかった能力を求められます。

コミュニケーション能力、感情をコントロールする力、

問題解決能力、アイディア力、責任感、などなど。




だから勉学重視がまだまだ根強くある日本の教育では、

多くの若者が社会に出て挫折をしてしまうのです。




人間関係がうまくいかなくて鬱になったり、

自分はダメだと自己否定をしてしまったり、

指示待ち人間になってしまったり.

あまりにも学校と社会のギャップがありすぎて戸惑い

苦しんでしまいます。




この現状を変えて行かなくては鬱、自殺、引きこもり、

孤独など、若者が苦しむ事態がさらに増えて行くのではないでしょうか。

それには小学校の時から勉強以外に社会で生きる力を身につける必要があります。




例えば自分の意見を伝えて、相手の意見も尊重できる力。

感情的にならずにどうしたらいいのかをコミュニケーションを

取って解決していく力。人の話を傾聴できる力。

自分の感情に振り回されずに冷静に判断できる力。などなど.




それらの力を小さい時から学んで習得して行くことで、

社会で少々のことがあっても自分を信じて

生きることのできる人になっていくと思います。

子どもたちに一番身につけてほしいのは、

実はこの生きていくための力、すなわち「生きる技術」なんです。




かつて私の子どもが不登校だった時から、いつか生き方を

学べる学校を作りたいとずっと思っていました。




25年という時間がかかりましたが、機が熟して滋賀県に

2025年春開校予定で、不登校だった息子(元小学校教師)と

共に夢だった小学校を作ることになりました。




子どもたちが元々持っている素晴らしい才能を引き出し

生きる技術をいろんな経験を通して学べる学校。

それはすなわち生きることが幸せと思える人になる学校です。




1人でも多くの子どもや若者が笑顔で生きていける社会を目指し、

微力ではありますが尽力する覚悟です。







こまい ゆきえ作

題名 「ヒョイ〜」