学び舎傍楽の不登校の会に参加するお父さん、

お母さんたちはとても真面目で頑張り屋さんが

多いなあと思います。


真面目、頑張り屋は良いことのように捉えがち

ですが、実は、子育ての弊害になっています。


それに気づかずに、自分自身も子どもも

周りもしんどくさせている場合が多いです。


頑張って勉強して、頑張って仕事して、

頑張って子育てして、ずっと頑張っているので

それが当たり前、そして正しいと思い込んでいます。


もはや頑張らないで生きることや、自分を許したり

大切にすることが分からない状態になっています。


そして怖いことに、頑張らないと落ち着かないと

思ってしまうこともあります。


日本の教育が、小さい時から頑張ることを

求めるので、そうなってしまうのは

仕方のないことなんですが・・・。


だから子どもの不登校が始まると大変です。


頑張っている親は不登校になった子どもが

頑張っていないように見えて許せなくなるのです。


それは親の一方的な気持ちで、不登校をしている

子どもの気持ちを考えてみて欲しいのです。


子どもは頑張れない自分に落胆して、ずっと

自分を責めて、家にいてもひとときも心が

休まることなどない。


自分はいらない人間だ。

迷惑ばかりかけている人間だと思っています。


子どもも頑張りすぎて疲れ果てているのです。

もう頑張れないところにいるのです。


そのことを本当に理解していただきたいと思います。



ここで、頑張り過ぎている弊害について少し考えて

みたいと思います。


まず自分が頑張っている時の気持ちを振り返ってください。

こんな気持ちになりませんか?


余裕がない

追い立てられているようで焦る

日々をこなしているだけ

人に頼れない

自分1人がしんどい目にあってる

頑張っていない人を許さないなど。


考えてみればしんどいですよね、頑張るって。

ちなみに頑張るは「我を張る」から来ているそうです。

自分、自分、自分になっているんですよね。


そんな人と一緒にいると周りも正直迷惑です。(笑)


それよりも頑張るのは一旦置いて、どんな状態が楽かを

考えてみてください。


まあいいか

なんとかなる

しんどいのなら今はゆっくりしていい

また元気になったら歩き始めればいい 


こんな捉え方をして親がゆるむと

連鎖して子どももゆるみます。

親がまあいいっかと思うと、子どももそうなります。


親の心の在り方の変化は、子どもを救うのです。

だから、親が変わることが必要なんです。


でも、頑張らない生き方をしたことがないので、

どうやったらいいのかわからないと思われる人も

いると思います。


私もかつて頑張ることしか知らなかったので

自分に優しくすることや、力の抜き方を習得することに

苦労しました。


私が取り組んだことは次のようなことがあります。

(学び舎傍楽でも、不登校のお父さん、

お母さんにも実践してもらっていることです。)


まず方法を学ぶこと。

今までの生き方とは違う生き方をするので

本、セミナー、人に聞くなどして知識を得ました。


次に得た知識で実際試してみる。

トライアンドエラーを繰り返して頑張らないコツを

だんだんつかんでいきました。


そして、やっていることを人に話してフィードバックを

もらうことを定期的に行う。

自分1人でやっているとこれでいいのかなと迷う

ことがあるので、人のアドバイスを聞くことは大事です。


それを繰り返し続けていくと、頑張らないことへの罪悪感が

少しづつ減って行きました。


まあいいかという気持ちになることも増えました。

人に頼ることもできるようになっていきました。


本当に少しづつですがやり続けることで頑張らない

方法を身につけていったのです。


それを習得するには1年〜2年くらいかかったと思います。

染みついている今までの生き方を変えるのはそう簡単では

ありませんでした。


でもその方法を身につけたことで、頑張っていた時の自分が

どれだけ雑に自分を取り扱っていたのかがわかりました。

要するに、自分の正直な気持ちを無視して生きていたのでした。


頑張り過ぎないために私が今実行していることは次のことです。


1日の中で自分のためだけの時間を確保する。

無理してスケジュールを詰め込み過ぎない。

できないことをできないと言う。

人を頼る、人にお願いする。

完璧を目指さない。


頑張らない生き方は、自分を大事にすること、そして

子どもを大事にすることにつながるなあと実感しています。


頑張り過ぎているお母さん、お父さん、一旦立ち止まって

まず自分のことを振り返ってみてください。

本当はあなた自身がもう頑張りたくないと思っているのでは

ないでしょうか?







こまい ゆきえ作

題名「泣きたい気持ち」