次郎長には生涯三人の女房がいます
三人の女房のその名は 全て お蝶と呼ばれています。
そのきっかけとなった初代お蝶を語ります。
次郎長一家に沢山の子分が集まるようになって清水溱の次郎長親分の家は大忙し!
お蝶は明るく献身的に親分の次郎長を支えその子分達の世話に明け暮れる日々です。
お蝶の出世はこの清水の江尻の穀問屋の一人娘として生まれ育ったのです。
算盤が達者な丸ぽっちゃないい女!
お蝶と言う可愛い名も次郎長は気にいり縁あって次郎長に好かれて嫁入りをします。
家出をしていた時に博打で大儲けした事は胸に秘めながら時の運も見方しその資金で米相場でまたしても大金が転がり込む運を忘れてはいなかった。
若くして博打の一攫千金の魅力を知ってしまいました。
米屋を継ぎ世話女房のお蝶持った次郎長は人が変わったかのように家業に励みます
今日も朝から店先で掃除をしていると年老いた坊さんがお経を読んで門口に立っています。
お蝶に百文ばかり白紙に包ませ坊さんに渡す様にと言いひよっいとその坊さんと目が合います。
お前さんは人を助ける義侠心に富んでいるが死相が出ている。
早ければ一年遅ければ三年のうちに死ぬ!この言葉は決っして外れないと言い放ってその場を立ち去ります。
その時!次郎長25歳!
この僧は世田谷豪徳寺の東龍上人とうりゅうしょうにんと言う僧なのです。
その言葉を聞いた次郎長は堅気の米屋で一所懸命働いても三年で死ぬのならこれからはやりたい放題で生きようと決めます。
もともと根は遊び人渡世に憧れる男!
あっと言う間にお蝶泣かせの博打うちになり下がります。
それでもお蝶は嫌な顔ひとつしないで
あんたの好きな道じゃあ仕方がないと言い放ち
好きな男の赤烏帽子で次郎長の生き方に口を出すことはなかった。
それだけではなく集まってくる子分達にもお蝶は情をかけ可愛がります。
また清水一家に立ち寄る旅人が金策で困っていると自分の着物を売ってまで面倒を見るお蝶だったのです。
こんな世話女房を持った次郎長の評判はうなぎのぼり!
清水溱は清水次郎長でもつと言われる程の
海道一の男になります。
やがて160人程の子分がついたのです。
毎日毎日一所懸命働くお蝶の姿に苦労ばかりかけているお蝶を労うために京見物から讃岐の金毘羅様までの旅に出かけようと石松をお供に三人で清水溱を出ます。
宿場宿場で宿をとりながら楽しい旅が続きます。そんな三人が尾張名古屋に入った頃にお蝶は癪の虫が騒ぎ出し苦しみだします。
おまけに次郎長までも胸に強い痛みが走ります。
この時次郎長は持っていた金を使い果たしていて無一文になっていたのです。
泣きっ面に蜂 とはまさにこのこの事を言います。
この後三人は無事に京までたどり着く事ができるのでしようか、、、!
♪丁度時間となりました♪
2021冬 菊池あけみ
