菊池あけみ落語ブログ ニュー

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清水次郎長の女房は三代にわたり お蝶 と呼ばれています。

なぜお蝶とよんでいたのか 初代お蝶を知りたくなりました。

次郎長が海道一の男になれたのも世話女房のお蝶があったからこそと興味がわくのです。


    初代お蝶との別れ


京見物に向かった次郎長 お蝶 石松の三人は

尾張名古屋でお蝶と次郎長が病に苦しみだします。 もともとお蝶は癪もちでした。その持病がでてしまいました。

ところが次郎長の懐には僅かなお金しか残っていなくて三人はこの場所で立ち往生するしかありません。

古いお堂でお蝶が発作が出て

  七転八倒の苦しみ!

次郎長も胸の痛みと戦っているのでそんなお蝶を背負ってあげられないのです。

手をこまぬいてそばにいるしかできない次郎長と石松です。


とそこに年は37〜8の色黒の男が目を見開いたまま お蝶と次郎長が苦しんでいる姿をみつめています。

そして 見間違いでなければ清水の次郎長親分そしてお蝶さんでは無いでしょうか?と言いながら近づいてきます。

薄汚れたほっかむりで顔はよく見えません。

その男倒れているのがお蝶と認識すると

その薄汚れた手ぬぐいを頭から取りざんばら頭がでてきます。

そして丁寧に頭を下げます。


お蝶さんからうけた清水溱での一宿一飯のご恩は忘れてはいません!といいます。

そして今こそその時の恩返しをしたいと言い張るのです。

この薄汚い男は名を

尾張名古屋の鍋屋町小川の勝五郎!。

ここで会ったのも何かの縁と是非うちで面倒を見たいと三人を家へと連れていきます。

この男の家も粗末な家だが世話にならなくてはいけないほどの二人の病状だったのです。


じきに次郎長は元気になりましたが

半月経ってもお蝶の容態は悪くなる一方です。

勝五郎は名医に当てるお金の工面に困り果てている所に旅先の尾張名古屋で

お蝶の病気が酷くなっているという噂を聞いて心配のあまり勝五郎の家へ訪ねてくる者がいます。。

名は深見村の長兵衛親方!

この人の子分三人が清水溱に旅の途中で立ち寄った際に次郎長とお蝶さんに手厚くもてなされたことへの恩義のお返しにきたのです。

長兵衛親方の屋敷で世話になり良い医者や手厚い看護を受けながら養生する日々です。

それでも痩せ衰えていくお蝶を心配しながら

枕元で寝ずで見守るしか無い次郎長なのです。

医者にいよいよ丸一日しか持たないといわれた次郎長は


お蝶!苦労ばかりかけちまったな!と

お蝶の手を握り涙をながらに詫びる次郎長です。


だらしがないねぇ!あたしは惚れた男のそばにいられて幸せだったんだよ!

  とお蝶は言い残し息を引き取ります。


その日は朝からしんしんと雪が舞い落ちる正月元旦の朝でした。


次郎長は周囲も気にせず男泣きの涙が後からあとから流れ出ます。


お蝶!俺のお蝶っー!!と 

  

  お蝶に最期の別れの言葉を叫びます


こうして次郎長は 初代お蝶の恩 を生涯忘れずにと女房となる女の名を 

   お蝶 と呼んだのです。


これで初代お蝶の読み切りでございます。

          

           2021 冬 菊池あけみ