推し、燃ゆ 宇佐見りん

2023年7月20日 初版印刷

2023年7月30日 初版発行

2020年9月単行本として刊行

作品紹介・あらすじ

【第164回芥川賞受賞作】
「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」
朝日、読売、毎日、共同通信、週刊文春、ダ・ヴィンチ「プラチナ本」他、各紙誌激賞!!
三島由紀夫賞最年少受賞の21歳、第二作にして
第164回芥川賞受賞作

◎未来の考古学者に見つけてほしい
時代を見事に活写した傑作
――朝井リョウ
◎うわべでも理屈でもない命のようなものが、言葉として表現されている力量に圧倒された
――島本理生
◎すごかった。ほんとに。
――高橋源一郎
◎一番新しくて古典的な、青春の物語
――尾崎真理子
◎ドストエフスキーが20代半ばで書いた
初期作品のハチャメチャさとも重なり合う。
――亀山郁夫
◎今を生きるすべての人にとって歪(いびつ)で、でも切実な自尊心の保ち方、を描いた物語
――町田康
◎すべての推す人たちにとっての救いの書であると同時に、絶望の書でもある本作を、わたしは強く強く推す。
――豊崎由美


逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈“することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。デビュー作『かか』は第56回文藝賞及び第33回三島賞を受賞(三島賞は史上最年少受賞)。21歳、圧巻の第二作。

 

片付けも勉強もバイトもまともにできない発達障害の主人公あかり、できることは推し活のみ。

他に何もないというか何をどうしていいのか分からないから推し活に依存しているように感じる。

背骨だなんて息巻いているけれど若さゆえの負け惜しみにしか聞こえない。

アイドルを遠くからストーカーしている分には犯罪ではなくWIN-WINでいられるのよね。

日本って平和でいい国だと思う。

一方、境界知能の人の社会における役割とか、あかりの母親の立場で読むと疲れる話。