路地裏のほたる食堂 大沼紀子

2016年11月16日 第1刷発行

 

作品紹介・あらすじ

「あんたの秘密。聞かせてくれたら、金はいらない」お腹を空かせた高校生が甘辛い匂いに誘われて暖簾をくぐったのは、屋台の料理店「ほたる食堂」。風の吹くまま気の向くまま、居場所を持たずに営業するこの店では、子供は原則無料。ただし条件がひとつ。それは誰も知らないあなたの秘密を教えること。彼が語り始めた秘密とは? 闇夜にまぎれるように佇む路地裏の食堂を舞台に、足りない何かを満たしてくれる優しい物語。
 

噂話は蜜の味、味がしなくなるまで吸い尽くす田舎の怖さ、結局生活したことがないので想像するだけだが田舎の良さもあるのだろうが旅行で充分だと思う本の方が多いような。

そんな岐阜の田舎町で一旦レッテルを貼られた久住亘が教育実習で帰ってきて、幼馴染の室中結衣と猫缶を巡る事件に巻き込まれていく。ちょっと気になる美少年鈴井遥太が犯人なの?ゆっくり丁寧に描かれていく。

物語はつまらなくはないけれど、私にはテンポが合わず中だるみ…

解決への糸口が見えてからは伏線を回収していくようで面白くなってきた。

ほたる食堂の店主、神宗吾の過去の謎が未解決。

これはシリーズモノで続くのね。読むしかないわ~~

 

クローバーチューリップクローバー

路地裏のほたる食堂 2人の秘密

 大沼紀子

2018年1月22日 第1刷発行

 

作品紹介・あらすじ

神出鬼没の屋台「ほたる食堂」店主の神宗吾と、冬休み限定の高校生バイト鈴井遥太には、秘密がある。それは「料理を食べると作り手の思念や過去が見える」というもの。奇妙な力を隠したい神と力が役に立つことを信じる遙太の前に、思い詰めた一人の客が。彼の悩み―姿を消した少女の行方捜しを手伝ううちに、屋台の元常連客・倉持翔平のきな臭い失踪事件に巻きこまれ…。

冬休みの間だけ、岐阜から遥太が東京の神宗吾のところへ居候。事件に首を突っ込みたがる遥太。若さ故?

神宗吾の過去はシリーズ3へ続くのか大きな進歩なし。

今回は中だるみというより、途中で敵がプッツリ物語からいなくなる。粗削り。奇妙な力とか素材は面白いんだけれどねぇ。自分がテンポがゆっくりの長編に耐えられなくなっただけかも。

物語には関係ないけれど一つ気になったのは、ゆで卵は冷蔵庫でも2,3日しかもたないのに、食べてしまうところ。

 

クローバークローバーチューリップクローバーチューリップクローバークローバー

路地裏のほたる食堂 3つの嘘

 大沼紀子

2019年6月21日 第1刷発行

 

作品紹介・あらすじ

闇夜に現れる屋台「ほたる食堂」は、過去の記憶を一切持たない店主の神宗吾と、学生アルバイトの鈴井遥太が営む美味しいお店。今夜の一品、ビーフストロガノフの芳醇な香りに包まれ、いつもの平和な夜が始まろうとしていた矢先、一見客の紳士がもたらした「駆け落ちした一人娘の行方不明」事件によって、食堂は大騒動!大切な思い出のレシピに隠された、甘くてしょっぱい家族の物語。

前作と一緒で今回も若い女性(久藤三葉)の人探しから始まる。VLGBTQやDVを織り込むのは昨今多し。

読みなれたのか多少枝葉の多さは感じたが飽きずに読み進み~~。

人は大なり小なり”嘘”をつく。自覚があるなしだけで主観で語る以上実際との差異は生じるもの。

”嘘”が物語を面白くさせているのでしょうね。

 

神宗吾の過去はまだ解明されず、次回に続くはずだけれど何故だかシリーズ4はお預け状態でまだのよう…