-ハコネサンショウウオ-
*可愛い、亜成体のハコネサンショウウオ!
遠い過去に仕事の合間に撮影したものが,私の手元にあったで,
このまま捨てるには惜しいので,ここに掲載する。
場所は,長野県松本市の美ヶ原地域で,
八ヶ岳中信高原国定公園となっている。
標高は1,640~2,020mと高い。
地質は火山性岩石で,成因は火山岩の貫入,火砕流の流動である。
地殻変動と火山活動による複雑な地質構造となっている場所だ。
国の水源かん養機能や土砂流出防備保安林となっている。
登山者には,山岳レクリェ-ションの場として親しまれている。
*王ケ頭山頂付近からの絶景!
ハコネサンショウウオは,両生綱有尾目サンショウウオ科の両生類で,
学名はOnychodactylus japonicus である。
漢字で書くと箱根山椒魚となる。
本州,四国に分布し,標高にして500~2500mの広い山地で生活している。 繁殖期は,4月下旬から8月上旬が一般的なようだ。
渓流の地下水の中に産卵することから,卵は滅多に見つからない。
日本のサンショウウオでは,最も標高の高い場所にまで生息している。
美ヶ原では,治山ダム工が階段式に設置してある渓流で,
土砂が多く堆積している場所のわずかばかりの水の流れる脇で,
小石をどけたら発見することができた。
*ハコネサンショウウオはダムの渓流脇で確認された!
確認は7月である。
まあ,それにしてもこの山岳まで道を開設し,ダムを築造する。
改造山岳美ヶ原だね。
これだけ,道が充実していれば苦もなく登山できるだろう。
山岳レクリェ-ションの場となっていることも納得だ。
でも,私の云うところの純粋自然って自然が消滅していく。
破壊されていく。
やはり,これは経済(利益)主義中毒となった日本人の特質なのか?
山をも観光山岳として商売にしてしまう。
山は,安全・安心が保証されていないからの山々だ!
今や荒ぶる山はどこにいった?
安心を得ての山からは,人は直感を磨くことはできないだろう!
山からの風景は,既にテレビ画面となんらかわらない!
危険のない自然は,二面的であり立体的な自然は見えてこない!
もはや,美ヶ原も観光自然となってしまった!
私が発見したサンショウウオも,
ダムの流れから発見されたようなもので,
出会いの感動は,さほど得ることはできなかった。