マムシグサの実❕
マムシグサってさ、分類がめんどくさいというよりか、難しい種だ。
図鑑によっても名前が違ったりするんだから。
さて写真のマムシグサは、正真正目のマムシグサだよ。
だって偽茎(茎を包むさやのような葉っぱ)が、蝮のようなまだら模様だろう。
だからマムシグサの実、拡大して見れば「虹色のトウモロコシ」だなんて、そんなことはないからね。
これはただのマムシグサさ。
*これが正真正目のマムシグサだよ
9月を過ぎると、里山や山道などの少し湿っぽい場所でよく目立つのが、マムシグサの独特な実だよね。
誰もが誰だって少し意識を蝮に集中していると、そこにあるのはいつもいつだって代わりのマムシグサの実さ。
まあ、蝮のいるような雰囲気のある場所ではほっと一息さ。
それだけマムシグサの実、どこにだってないものの目立つから満ち溢れている植物と勘違いするが、まあ、多くもなし少なくもなしって普通種さ。
私たちがその気になれば、いつでも確認できるのがマムシグサだよ。
でもこのマムシグサ、食べたくなるかも知れないが食べちゃいけないよ。
まあ、私は食べる気にはならないが、中には食べたいって奴もいるよね。必ず。
でも、やめないと手痛いしっぺ返しをくうよ。
なにしろ全身毒だらけだ。
要注意、要注意、マムシの赤い実、トウモロコシの実とは違うからね。
さてこれからの秋、マムシグサの写真はいくらでもすぐに撮れる。
でも、それじゃあつまらないので過去の写真を見てください。
たった1枚、ありきたりの写真です。
でも時は2007年11月13日、今から17年前のマムシグサさ。
撮影場所は、長野県伊那市長谷村浦国有林荒川地内です。
どうですか、過去のマムシグサの実と今のマムシグサの実と違いがあるかな?
まあ、ないでしょう。
というより微妙な変化があったとしても、見た雰囲気だけでは分からないか?
でも、今でもはっきりと変わらないことがあるよ。
それは、この赤い実は食せません。
食せないから毒を持っているから、だからマムシグサなのです。」
マムシグサの詳細
和名:蝮草
別名:紫蝮蛇草
学名:Arisaeme serratum
分類:サトイモ科テンナンショウ属
Type:多年草
*日本では30~40種の変種
分布:関東以西の本州、四国、九州
生育地:低山の湿地や道端、里山の木陰など
草丈:30cm~80cm
葉形:細長い楕円形の小葉
*小葉は10枚ほどが鳥の足跡のように連なっている
真ん中の小葉:長さ10~25cm、幅3~8cm
開花:4月~6月
果実:9月~10月
花色:紫褐色
果実色:朱色に近い赤色
*果実や塊茎など全身に毒性あり