今月の舞台は
誰よりも楽しむことを大事に勤めています
歌舞伎芝居には色々は作品があります
国家転覆を狙う悪と正義者との対決の「お家騒動もの」
男女のお話「心中もの」、「禁断の恋」など
音楽的であり、様式的な要素の強い「舞踊劇」
江戸時代の庶民が主人公の「世話もの」
観た時に上演されている演目で歌舞伎の印象はかなり違う物だと思います
今月の「艪清の夢(ろせいのゆめ)」は
私が演じる常に借金に追われてお金がなく、そして紛失した一軸を探している主人公・清吉が見た夢がメインの場面となっています
夢の世界では
鞍馬山の天狗に攫われて大阪に来てしまう・・・
18時頃になると男性が突然女性になってしまう「両魂病」という難病にかかった人に出会う・・・
餅を食べてお金を払うと怒られる・・・
盗賊に出会うと身包み脱いで着せられてしまう「追い剥ぎ」ではなく「追い剥がれ者」が出現
なぜか花道のひっこみは、「ひげダンス」にテーマ曲で退場・・・
限りなくファンタジーな歌舞伎です
社会性、作品のテーマが存在しないこの作品こそ歌舞伎であると思います
今、この作品が上演されることには意味があると思います
その意味は、いつかわかる時が来ると思っています
必ずあると思っています
皆様と楽しい時間を過ごすことがすべてです