円安と一海外在住の日本人の感想 | 現在中国雑貨店長の運営ブログ

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円安と一海外在住の日本人の感想

 日本は空前の円安で、大体15%の人が得をし、85%の人が損をする事態になっております。
 
 得をしているのは、株式投資をしている人や、外貨を多く持っている人、また輸出企業で働いている人などです。
 損をしているのは、年金生活者を含め、多くの消費者です。
 

資産が増えて喜ぶ人たち

 前にユーチューブで見たことがあったのですが、整形外科医でもありユーチューバーの高須幹弥氏は「実は私はアメリカ株にたくさん投資していたのです。だから毎日嬉しくて仕方がない。個人の話をいえば円安は非常に儲かる」と言っていました。
 
 先日、従兄弟と話す機会があり、従兄弟は商社を経営しているのですが「商売自体は円安で良くないけどそれは値段をあげればいい。困るのはお客さんの方。うちではない。あと今アメリカ株をたくさん持っていて、上がりまくっている。」と言っていました。
 
 以上は円安で喜んでいる人の意見です。
 
 一方、2チャンネルのひろゆき氏は、円安はよくないと言っています。
 
 それは日本の価値が下落していて、GDPもそうですが、相対的な価値が下落し続けているからです。原材料を買うのにも、円が安いので他国に買われてしまいます。
 
 ある人は「ひろゆきはフランスに住んでいるから円安で困るからそう言っている」という人がいます。ただし、ひろゆき氏はドル資産がたくさんあり、個人の損得と関係なく言っているのだと思います。
 
 私は日本円はそんなに上下幅を大きくしない方がいいという意見です。
 民主党政権の頃、1ドル78円ぐらいだったのですが、今は160円。100-120円でいいではないですか。そうしないと、無駄なロスをする人が続出します。
 

個人的な感想

 私はずっと中国に住んでいますが(今は帰国している)、10年以上中国に住んでいる日本人の大部分は家を持っています。中国の家は地方は4000万円ぐらい。都市が1億円ぐらい。大都市は2億円ぐらい。(こんな高い金額をどうやって買ったのかというと、みんなこの半額以下で買ったのです)
 
 円安になると円換算で上がるので円安歓迎だと話している人を知っています。(中国の家が下がっていると言いますが、20年前と比べ日本円換算で未だに7倍以上です。円換算なら下がっていません)
 
 でも中国の家を持っていても、アメリカの家を持っていても、アメリカの株を持っていても、それが上がって喜んでもあまり意味がないように思えます。
 
 例えば年収430万円だとします。10年前は430万円でしたが、今は円が下がり物価が上がり実質200万円ぐらいになっているのです。例えば日経平均が4万円だとして、アメリカ人から見たら18000円ぐらいと同じです。なので、今は海外旅行とか海外留学とかは大金持ちでなければいけません。(アジアぐらいならいけますが)。
 
 中国の家が10倍になったとしたら、他の物価も10倍になっています。
10倍になったらなったでそれは大変です。その1つに中国が金持ちになって軍事費を増やし、周辺諸国を圧倒する可能性があります。
 
 アメリカでは少なくても10年前の2倍の収入がなければ、同じ生活水準を保てません。中国は10年前の2.5倍の収入がなければ同じ生活水準を保てません。
 だから海外に住んでいて、円安で喜ぶ人の気持ちは全く理解はできません。
 
 最近、近所にインド系の人が非常に多いのですが、給料が安すぎて、すでにインド系ぐらいしか日本に来なくなってしまったのかと思っています。
 

根本的な問題

 日本はアメリカの手数料ビジネスの餌食になっているように思えます。何をするにもクレジットカード経由。グーグル、ユーチューブ、ネットフリックス、Amazon、アドビ、アップル。
 毎日たくさん手数料を取られます。
 
 中国のようにすべて禁止するような荒技を見習わなければなりません。中国はクレジットカードはほとんど使えない、ユーチューブとAmazonは禁止です。
 
 そうすることで、自国産業を育て、お金が自国に落ちるようにしております。それで成長したのがアリババとテンセントです。
 
 日本もそうしろとは言いませんが、この問題をみんなで認識する必要があると思います。日本の高齢問題に匹敵するような問題だと思います。
 
 日本も過去に同じようなことをしました。自動車産業です。このため日本の自動車メーカーは新規参入が難しく、過去50年間、外車の比率が異常に低い状態でした。日本の銀行産業もそれに似ていると思います。
 
 日本はスタートアップ企業を数社作ればいいのですが、ここ20年間、20代、30代の若い人が作るとオールドビジネスをしている人たちが潰しにきました。一番有名なものは元ライブドアの堀江氏です。他にもヤフーみたいな企業が数社あったのですが、潰されました。
 
 この問題は、テレビやネットでは、あまり議論されないと思います。なぜなら、一番お金を払っている広告主がグーグルやAmazonだからです。