日本の少子化問題 | 現在中国雑貨店長の運営ブログ

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日本の少子化問題

 昭和の最後の頃は子供がたくさんいて教室に子供が溢れ、老人よりも子供の方がたくさんいるような感じでした。私と同学年は一学年165人いたのが現在40人ぐらいしかいないという少子化になってしまいました。
 あちこちの国に行くと分かることもあるので、今回はこの問題を少し考えたいと思います。

問題の本質

 一番の原因は、核家族化だと思います。田舎の場合、産む人は3人ぐらい産む人が多く、結婚しない人は結婚しないという二極化になっています。
 昔は三世代四世代で一緒に住んでいたのですが、そういうのは流行らなくなってきて、現在は田舎の方でも別々に家を建てて暮らすことが多くなっています。
このことが悪循環になっており
 
  • 夫婦だけで、子育てしなければならない
  • 祖父母と若い世代の家が別々なので、公共料金が2倍かかる
  • 年金では生活できないので老人がいつまでも働く
  • 昔は60歳ぐらいの人は引退していたのですが、現在は介護が必要になるまで働いている
  • 老人が働くので、子守は妻が1人で担当する
  • 子育てを手伝わなかったので、老後の介護も手伝わないかもしれない
  • 心配なので、死ぬまで働く
  • 子供が少ないので、年金が減額される
  日本では、こんな感じの悪循環が生まれています。

田舎の場合

 田舎の場合、地元に住んでいる人が多く、家が広いということが救いです。地元に住んでいれば、忙しい時にお婆ちゃんに預けられたり、友人などが多く、手伝ってもらえたりします。うちの近所でも長男が後を継ぎ、次男は100mぐらい離れたところに家を建てている家族がいました。また田舎で子育てしている人は、5年ぐらいは仕事をしない人が多いです。

都会の場合

 地元が都会だということはまだ救いがあると思いますが、仕事の関係で全く知人がいない都市に住んでいる人は、かなり大変だということです。
 田舎のように、近所の人が、たまにきて子供を見てくれるということができません。
 日本や中国の老人たちは、「なるべく同じ県内の人と結婚しろ」とか言うと思うのですが、理由は2つあると思います。1つは子育てが楽になるからで、もう1つは老人が年老いた時に安心だからです。
 
 こう書いても20代前半の人は全く実感がなく、子供なんか1人が世話を担当すれば問題ないではないかと思うかもしれません。ところが子供は手間がかかる子供と、手間がかからない子供がいます。
 料理を作ったり、自分がトイレに行ったり買い物に行ったり、物理的に子供を見れない時間が発生し、1人では見られません。子供を1人で置いておくと泣いたりします。そのせいで1人しか産まないという家が多くなります。
 
 よくプロ野球で外国人選手の妻が出産する際に、帰国などして1週間ぐらい休みますが、日本の会社で妻が出産して一週間休んだら、上司が根にもち、ずっと陰で言われる可能性があります。表面上は、有給があったり、福利厚生は整っていますが、実際それを使うと「こいつはダメなやつだ」と評価する上司がいます。それはたぶん会社の風土というよりも上司次第になると思います。
 
 また日本の場合、子育てでしばらく主婦になっていると、次働く時にはバイトしかできなかったりします。そのバイトは月給6万円ぐらいで中国人よりも給料が低いです。なので日本は人材不足だから外国人を増やそうとならないと思います。というのはバイトは中国人よりも給料が安いのに、わざわざ外国人が来ても意味がないからです。

中国はどうか?

 中国の場合には、3年ぐらい前まで1人っ子政策をしていて、現在は二人っ子政策に変わっています。
 中国人というのは親戚の絆が強く、社会=血縁関係みたいなところがあります。たまに聞くのは、中国人と結婚したら、田舎の親戚たちが家に遊びにきて住み着いてバイトとか始めてしまったという話です。(最近はそういうのは少なくなっており、少なくても兄弟レベルでないとありません)。フィリピン人とかと結婚すると日本でも、そういう状況が発生すると今でも言われていますが。
 
 結局親戚の絆が強いということなのですが、この絆が強いというのは、悪い面と良い面があります。良い面は、誰かが病気になったり、子供が生まれたりすると親戚が来て手伝ってもらえるということです。

 悪い面は、独身だったり、離婚したりすると、親戚中から「早く結婚しろとか、早く子供を産め」とかいつも言われます。またどこかの誰かがしょっちゅう入院したり、年に何回か宴会に行かなければならず親戚付き合いが非常に面倒だということです。このような親戚付き合いは、非常にお金もかかります。
 
 中国の場合、基本的に夫婦共働きです。出産の際には約1年間仕事を休み、その後復帰するというのが一般的です。どうしてそれが可能なのかといえば、一番の理由は中国では両親が子供の世話をしてくれるからです。
 昔の日本の場合、基本的には母が見ていましたが、それでも4歳ぐらいになると、近所の大きい子に公園に連れていかれて一緒に遊んでいたと思います。そしてかくれんぼをすると、味噌っかすと呼ばれました。祖母なども1日30分ぐらいは見ていたと思います。
 
 少子化の背景は、日本人がそれぞれで孤立してしまっているのが原因になっています。
 日本の美徳として、人に迷惑をかけないというのがあります。でもこれはほどほどにした方がよく、迷惑をかけ、迷惑もかけられながら、生活をしていったらよいと思います。
 ちなみに中国では一人っ子政策が終わったばかりですが、最近は2人目を産むように、住民会とかから言われるそうです。中国も少子化しています。