[国立公園鉄道の探索]
板橋駅 三区に跨る駅
埼京線(大宮~大崎 36.9km) の板橋駅(大崎起点15.2km)に来ました。
これといった風景地が近くにあるわけでもないこの辺り、面白味に乏しいところです。
しかしこの板橋駅自体は面白味のある駅、といってよいかもしれません。
この駅は「豊島区」、「板橋区」、「北区」に跨っております。
三つの「区」に跨る駅は、鉄道ファンには知られていますが、ここだけです。
池袋駅方面から埼京線の電車がやってきました。
板橋駅の南端、池袋側からは、東上線の北池袋駅も見えます。
板橋駅の東側、かつて貨物線として利用されていたスペースは、今は留置線となっています。
このあたりは池袋と同じく豊島区内に入っています。
板橋駅ホームの大半、南側のほぼ七割は豊島区内にあります。
板橋駅東側にある「アパホテル東京板橋駅前」は、豊島区上池袋4丁目にあります。
朝、埼京線でここを通りかかると、車内からレストランのモーニングタイムの様子が窺えることもあります。
盛土構造になっている板橋駅ホームの下には連絡通路もあります。
ここから板橋区内に入ります。
ホームの北側三割程は板橋区内になります。
板橋駅ホーム北側の途中に、北区の領域が二か所ほど僅かに貫入しているはずです。
線路向かって右側には、上階にスポーツジムが入った板橋駅の駅舎があり、そこは北区に入ります。
そのため、板橋駅の住所は、東京都北区滝野川七丁目、と表記されます。
かつて東口と西口に分かれて存在した板橋駅の改札は、現在一か所に統合されています。
板橋駅の東口側へと進みます。
かつては滝野川口と呼ばれていました。
こちらは北区に入ります。
駅前には、実用的な地図が掲げられていました。
埼京線と並走する道を南に向かって歩くと、100mもいかないうちに豊島区上池袋四丁目に入ります。
その途中で「板橋駅地下通路」に向かって分岐する道があり、地下通路入口付近から板橋区内に入ります。
金網の向こうの敷地内に、北区、豊島区、板橋区の三区境界点があると思います。
「板橋駅地下通路」を潜り抜けて西口側に出ると「板橋1-1」の表示札が電柱に貼られていました。
かつての板橋口、板橋駅西口に到達しました。
板橋区のマスコットキャラクター「リンリンちゃん」が出迎えてくれます。
区の花、ニリンソウの妖精をモチーフにしているそうです。
西口の地図は「いたばしの史跡観光案内」とあります。
実務的な北区滝野川口とは、違った雰囲気です。
周りの建物も年代物が多い、と見受けられました。
その西口側も、今は再開発が進められています。
西口側から統合改札へ向かいます。
埼京線の電車に乗り、大宮方向へ向かいます。
板橋~十条間で、石神井川を渡ります。
ここから上流数キロメートルのところに平安時代に架けられていた、当時では珍しかった板の橋が、「板橋」の地名の由来となったと伝えられています。
一方、「いた」という地名は崖が多いところに多くみられ、「崖の端」の意がある、という見方もあるようです。