中学受験をするのであれば、小学校の配当漢字は5年生までに「学んだことがある」状態にしておくのが望ましいです。
私の教室でも、6年生の漢字の学習は、5年の後半にやってしまいます。
ただし、「やった」と「できる」は別問題。
6年の授業では、入試問題を編集した「学校名入りの漢字テスト」を、予告なしの初見で解いてもらっています。
試験範囲を指定しないのがミソです。
現在のリアルな漢字力がわかるからです。
まちがえた問題は翌週に再テストすることにしています。
ここで全問正解できなければ、さらに居残りで直しをする、という流れです。
もちろん見せしめの居残りではなく、まちがえたものを放置してはだめだよね、と意識づけることも目的です。
答案はすべて私が採点していますが、つくづく漢字テストは、語彙力テストだなと実感します。
漢字の形そのものは、ほとんどマスターしているけれど、単語そのものを知らなければ書けない、読めない、ということです。
先週のテストで正答率が低かったのは、次の問題です。
(すべて学習院女子中等科の入試問題)
1 新聞のシュクサツバン。
2 キハツしやすい薬品。
3 コジンの墓参りをする。
4 無下に断れない。(読み)
(1 縮刷版 2 揮発 3 故人 4 むげ )
2「気発」、3「個人」、4「むか」という誤答が多かったです。
意味を理解して復習してくるのと、やみくもに答えだけを丸覚えしてくるのとでは、定着の度合いが異なるのは言うまでもありません。
漢字の勉強を「語彙力増強」と位置づけて、家庭でもサポートをしていただくとよいと思います