すっかり間が空いてしまいました。


この春、悪運尽きて「花粉症デビュー」をして、スギはもちろん、ヒノキの洗礼もたっぷりと浴びました。


目や鼻だけではないのですね。


全身症状なのだということを思い知らされました。



さて、その後も、保護者の方のご厚意により、受験体験記をお寄せいただいております。


今回ご紹介する方は、毎日朝早くからお仕事をしながらも、お子さんのために時間を作り、夜遅くても必ずお迎えに来てくださっていた、とてもとても優しく温かいお母様です。



原稿を拝読した際、模試の成績まで詳細にお書きいただいていることに、正直いって驚きました。


このままご紹介していいものかどうか迷いましたが、お母様がおっしゃっていたことを思い出しました。


「うちの子は、模試の結果はよくなかったのに、希望する学校に合格できました。こういう成績でもなんとかなるということを、成績不振で不安になっている方に知っていただき、元気になってもらえればうれしいです。」


そういう趣旨での勇気あるデータ公開です。


どうぞ、この記事は画面上でお読みいただく限りとしていただき、内容の転載、個人名の特定、この記事についてのwebなどでの意見交換等は、ご遠慮くださいますようお願いいたします。



これまでにご紹介したレポートと同様、穴に入って隠れてしまいたいようなお褒めのお言葉をいただいておりますが、いただいた原稿そのままに貼り付けます。







中学受験体験記    2013年春 一人っ子長女の母より

受験校
栄東(A日程)(合格)・栄東(東大選抜)(合格)・独協埼玉(合格)
市川学園(合格)・東邦大東邦(進学)・渋谷教育学園幕張(不合格)

四谷大塚に通塾しておりましたが、6年生の夏休みを前にして、娘からサピ゚に移りたいと申し出があったので、夏期講習からサピに転塾しました。

夏休みが終わり、各塾で行われる模試の成績に落ち込んでいたので、塾のテストが最終目的ではないと娘に言い聞かせました。

娘が個別をつけて欲しいと言うので、南雲先生に国語をお願いしました。第2回判定テストでは、なんと偏差値を20も上げて頂きました。

読書はしないし、言語要素の学習、漢字の練習が嫌いで、語彙力が乏しい稚拙な娘ですが、週に2時間のご指導で、点数をとれるようにして頂きました。

しかし残念ながら、娘は個別の時間以外に国語の勉強をしようとしませんでした。

それでも南雲先生は、「他の科目も大変でしょう」と言って、いつも娘の味方でした。娘は南雲先生が大好きで、南雲先生の言葉づかい、椅子の座り方、すべてが素敵だと言っては、私に先生の話をしていました。

国語に次いで勉強をしなかったのが、理科です。
6年生になって、南雲国語教室の理科講座で小川先生から頂いた「明日のために」と題した問題集だけをやるようにしました。

本当は夏休みに完成させるように夏休みに入る前に、その問題集を頂いていたようですが、11月から本気でやり始めました。

サピの教材、コアプラスは覚える事が多すぎるので、やらなくていいと言い聞かせ、娘の部屋からコアプラスを撤去致しました。

サピでコアプラスの確認テストがあり、点数が悪いと先生にこっぴどく叱られるので、コアプラスしかやらなくなるからです。とは言っても、子供にとって、毎回、叱られるのはつらいものです。

本人が嫌がった時は、サピには無理に行かせませんでした。12月の通常授業、冬期講習、お正月特訓と全てお休みし、理科、国語、算数と個別指導を受けました。

学校がある時は週に1回、冬休みの間は各教科6回くらい受けました。塾に行くより拘束時間が短く、マイペースで勉強ができたようです。このころが一番まともに自分から勉強をしていた様に感じます。

夏期講習も受けさせないで、弱点克服だけに集中させてやればよかったと後から気が付きました。

やっても、やっても、できなかったのが算数です。1年生くらいから、毎朝50マス計算を始めて、足し算・引き算・掛け算九九、全て良いところがなく、私の母が心配して、毎朝、面倒をみてくれていました。

そして、2年生も終わるころ、私が書店で手にした算数の本がきっかけとなり、その本を書かれた先生のお教室に月に2回行く事にしました。

毎回、保護者も一人まで授業参観できました。その付添は、おばあちゃんでした。娘はお勉強が嫌いでしたが、その先生の授業は大好きでした。

私が仕事から家に戻ると、その日に先生が授業でお話された事を娘は楽しそうに話していました。いつの間にか、算数だけは家でも自分から勉強をする様になっていました。

算数のお教室には6年の7月まで通いました。3年生で4年生の単元、4年生で5年生の単元、5年生で6年生の単元を勉強し、結局、同じ単元を2年ずつ勉強しました。それでも忘れてしまう様です。

社会も家庭学習をしないため、四谷大塚の週テストでも毎回10点、20点台でした。

5年生の時に、南雲先生に社会のテストを見て頂き、相談をしました。予習シリーズの要点チェックをやることと、塾の先生に相談してみることと、2つアドバイスを頂きました。

要点チェックをやる事さえ、私は気が付かなかったのです。

南雲先生には相談できても、他の先生に相談するのは、私にとって勇気がいる事でしたが、思い切って塾に面談の申込みを致しました。

これが、とても良い結果につながりました。

面談して下さった社会の先生は、若くて熱心で頼りになる先生でした。なんと5年生の夏期講習期間中、毎日、居残りをさせて下さいました。

地理の基礎知識を先生お手製のプリントで、できる様になるまでご指導下さいました。毎晩、22時になることは当たり前でした。本当にありがたい事でした。

そして、これがきっかけで社会の先生が大好きになり、社会も少しずつ勉強する様になりました。

私の場合、塾の保護者会に行くよりも、面談の方が、実践的で、役立つ情報が得られました。公では答えづらい内容でも、面談ですと先生の率直な意見を頂ける場合もあります。恥ずかしいと思うような事でも思い切って先生方に相談しました。

12月、1月になっても、どの学校の過去問でも合格者平均点をとれませんでした。

合格者平均点には特待生で合格する受験生の点数も含まれるので、普通に合格するつもりなら、心配ないと教えて頂きました。

以下は、6年生の時の成績です。


〈合格力判定サピックスオープン偏差値〉

第1回 4科45.2
算数56.4 国語40  理科44.1 社会39.6

第2回 4科 43.4
算数44.3 国語45.1 理科43.5 社会44.9

第3回 4科 50.2
算数54.3 国語48.2 理科46 社会49.9

第4回は棄権

〈合不合判定テスト偏差値 四谷大塚〉
第1回 4科平均 60.3
算数 71.5 国語 44.8 理科 60.2 社会54.7

第2回 4科平均 62.7
算数 61.6 国語 64.8 理科 58.4 社会57.5

第3回 4科平均 57.1
算数 55.7 国語 56.8 理科 59.4 社会53.3

第4回 4科平均 61.7
算数 65.9 国語52.6 理科 64.8 社会57.6

私が娘にしてあげられた事は、娘と相性が良い先生を探す事でした。
運良く、どの教科も超一流の先生に出会う事ができました。
お世話になった全ての先生に感謝致します。

しかし、中学受験の道は、これが全てでも、絶対でもありません。

ここに記した内容は、あくまでも、私たち親子が体験した事です。

計画性も、中学受験の知識もありませんでした。

四谷大塚に通った事がきっかけで、中学受験を意識し始め、家で勉強もしないのに塾で上位のクラスにいたいと言う娘の超わがままに親ばかぶりを発揮しました。

よさそうな先生だなと思って行った単科のお教室では、大手塾で上位クラスにいるお子さんを必ずお見かけ致しました。

大手塾だけで何とかなるお子さんは少ないのかな?と感じました。

中学受験を終えた今、私学の中高一貫校に行っただけで、大学受験を乗り越えるのは、やはり難しい事なのだろうと思っております。