字が下手でも問題ありません。形は悪くても、気迫のある字なら、採点していて全く気になりません。大きく、濃く書き、まっすぐな線や角のめりはりをきっちりつければ、かなり印象のいい字になります。

逆に、どんなに形がよくても心象の悪い字というものがあります。小さくて薄い字です。採点者を疲れさせ、イライラさせるので、不利になる可能性はあります。

シャーペンを使っているお子さんは、芯の濃さを見直してみて下さい。よほど筆圧の高いお子さんでない限り、Bか2Bがおすすめです。鉛筆だとBでは濃すぎると思いますが…と

うちのクラスのお子さんたちも、だいぶ字が変わってきました。だんだん私の字に似てくるのです。私は全く達筆ではないのですが、板書では、いかにも小学校の先生が書きそうな教科書体風の大きな字を書くようにしています。

自信のなさそうなちんちくりんの字、力の入ってないぐにゃっとした字、ダイナミックすぎてマス目をとび出す字、…。何も言わなくても、だんだん私に感化されてきて、「気迫のある字」になってきます。

毎回お子さんの答案は回収して、添削して返していますが、不思議なことに字が変わってくると、答案の質も変わってくるケースがほとんどです。「字を変えられた」ということは観察力があり、頭も柔軟だということでしょう。もしかしたら、お子さんが変化したことが、字の変化として表れているのかもしれません。

解答用紙の字が変わったら、すかさず「字がきれいになったね!」とコメントを書くようにしています。これで、お子さんの字は二度と乱れなくなるし、解答の質もじわじわと上がっていきます。

今のクラスを担当してから4ヶ月くらい経ちましたが、もともと上手なお子さんは別として、クラスの半数以上に字の変化が表れています。大切に育てたいと思います。