グルっぽを作成しました。
「国語指導」という名称です。
国語(日本語)についてなら、なんでも語り合っていきたいと思います。
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関心のある方は、どうぞご参加お待ちしております。

毎年、この時期恒例のように扱うネタです。
冬期講習の中3の教材に、宮沢賢治「作品一〇〇四番」という詩があります。
北国の遅い春の到来を詠った名作です。

作品そのものはこちらの過去ログをご覧ください。


この詩の中で「一年ぶりにおとづれた」「あなた」とは誰ですか?という設問があります。
これが毎年、珍答奇答の続出で、このblogに話題を提供してくれますひらめき電球

扱う時期は、その年のカレンダーにより年内最後だったり年明けだったりしますが、過去ログはこちら。
http://ameblo.jp/kokugonosensei-nana/entry-12111841694.html

この詩は、最初に書いたように春の到来を詠ったものですから、「あなた」というのは当然「春」ですチューリップ赤
雪解けが始まっているため、梢に積もった雪が重く巨きな音を立てて地面に落ちるのですね。

一番多い答えは、例年「雪」です。雪
1年ぶりの初雪なら、そんなに積もるはずはないんですが、深く考えないんですね。
この答えは面白くも何ともありません。

珍答で多いのは、人間を表す語。
その前の問題で、使われている表現技法は擬人法という答えを出しているんですけどねあせる
「あなた」が人間では擬人法になりません。

今年もいました、「あなた」が人間。
しかし、今年の特徴は、今まで出てこなかった答えがあったことです。
今まで「父」「夫」「彼」が、毎年1~2名から出ていました。
菊池寛の「父帰る」なのか、出稼ぎなのか、単身赴任なのか、家出なのかはわかりませんけどねドクロ
いずれにしても、家族を置いて出ていくのは男性というイメージだったのでしょう。

しかし、今年はなんと「妻」と答えた女生徒がいたのです!!

根拠は分かりませんが、もし上記のように「家族を置いて出て行って1年ぶりに戻ってきた」「単身赴任をしている」と考えたのであれば、
今までそういう立場は男性が当然だと思われていたものが、女性であってもおかしくないということですよね。
確かに!男性と決めつけるのは、先入観というものです。

今の中学生は、生まれた時から男女平等が当たり前の社会に育っているので、
深く考えてみればおかしいと思えるのに、体に染みついてしまっている先入観がないのでしょう。
それはとても大切なことです。
大人の、旧態依然とした偏見で、このような柔軟な発想を潰してしまうことのないようにと、
また改めて感じたのでした。


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