火曜日は1学期中は中学2年生の授業がひとつだけ。
2クラスあるうちの成績上位者のクラスです。

今日は小説の読解と言葉のきまり(文節と単語)を学習しました。
小説の出典は、村田喜代子さんの「鍋の中」でした。
解説の中で、特に解答を作るに当たって、重要だと強調したポイントを今日のブログテーマにしようと思います。
小中学生をお持ちの保護者の方々や、まだ指導経験が浅いお若い方々の参考になれば幸いです。

ポイント1:「一文を抜き出しなさい」と指定された場合、最後の句点がないと不正解になる。
      同じ抜き出しでも、「部分」という指定なら、句点がなくても正解。
      せいぜい減点で済むが、「文」と書いてあれば0点。
      なぜなら、句点(疑問符や感嘆符の場合もあるが)がなければ文は終わらないので。

ポイント2:「具体的」と言われたら、例を挙げなければならない。
      指示語の部分はそのままでなく、指示内容を代入して答えること。

ポイント3:「不思議」「疑問」「おかしい」などの理由を尋ねられた場合は、   
     矛盾する複数の事項が両立していることがその理由であり、
     二者を対比させる形(「~~のに・・・・・・」「~~が・・・・・・」「~~にもかかわらず・・・・・・」)
     で答えなければならない。
     例えば今日の文章題で言えば「蛇が怖いのに石を投げつけた」という書き方である。
     矛盾する事実の一方だけでは(蛇が怖い、石を投げつけた)だけでは「不思議」ではない。

小説、特に日本の小説を読むときには、人間関係、中でも年齢設定がとても重要になります。
先日の「伯父(叔父)」「伯母(叔母)」以外にも、親族を表す言葉は覚えておいたほうがいいでしょう。
公立の学校では少なくとも中学までは教えないようですので、ご家庭で話題にして欲しいものです。


言葉のきまりは、第1回目なので1年生の復習ー文節と単語に分けるーからでした。
文節に分けるときに間違いやすい事項は
1:補助用言。「いる」「くる」「みる」「おく」「いただく」「ほしい」「ない」などは一文節になる。
2:形式名詞。「こと」「とき」「わけ」「はず」「もの」「ところ」なども一文節になる。
3:助動詞。「らしい」「ようだ」「そうだ」などは付属語なので文節を作れない。
4:複合語。2つに分かれそうでも一つのものや行為を表す場合は切らない。「柱時計」「走り寄る」など。

単語に分ける問題はかなり難易度が高いです。
3年生になって文法用語を全て習ってからならまだしも、
1年生や2年生では使えない文法用語(まだ指導していない)があるため、演習をこなすしかないですね。
単語に分ける上で間違いやすい事項は
1:活用語の言い切りは常に現在形、肯定、常体。「た」「て」「ない」「です」「ます」などは別の単語。
2:「とても~な」と置き換えられる「~~だ(で、に)」は1つの単語(形容動詞)
3:擬声語や擬態語は「と」があってもなくても一単語(副詞)
4:「~~する」とその活用形は複合語として一単語(サ変動詞)

文法はわかりにくく、子どもたちの悩みの種のようです。
繰り返し繰り返し、スパイラル学習をして定着させていかなくてはなりません。
1年生や2年生でピンとこなくても、あまり心配はしなくてよろしいかと思います。
ただ、中学卒業までに口語文法を理解しておかないと、
高校生になって文語文法を習うときに、用語からわからず困ることになります。
文法は、理解と記憶が車の両輪。どちらが欠けても使えないことを、口を酸っぱくして言い聞かせています。

国語の先生のブログでした。
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