私の家の近くには、某実業団野球チームのグラウンドがあります。
野球グラウンドのほかに、社員の厚生施設も兼用のテニスコートや体育館もあり、
道路際のフェンスまでは芝も植えられています。
そのフェンスに沿った道路(歩道)は私の毎日のウォーキングコースでもあります。

その道から低いフェンスを隔てた芝生の真ん中に、一群(ひとむれ)の黄色い花が咲いているのが
2~3日前から気になっていました。
よく見ると、水仙の花のようです。
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冬枯れの色をした芝生の中に、凛とたつ鮮やかな花は毎日私の目を楽しませてくれました。

ここ数日こちらのブログは専門的な話題ばかりなので、今日は季節の話題について書いてみようと思い、
この花の画像を添付することを思いつきました。
今日のウォーキングのときに、フェンス越しに携帯カメラ(私はデジカメを持っていないので)で撮影しようとしたのですが、
遠すぎて、ズームを最大にしても花の形がわかりません。
困っていたところ、芝生を手入れされている職員の方がちょうど休憩されている姿を目にしました。

図々しいかなと少しためらったのですが、綺麗な画像欲しさのあまり、思い切って声をかけてしまいました。
快く何枚か写してくださり、それだけでなく「欲しいのなら切ってあげましょうか?」と言ってくださったのです。
芝生にはその一群しかなかったので、「ありがとうございます。でも、他の方も楽しみにしていらっしゃるでしょうから」と辞退しました。
すると「あちらの人目がない場所にもたくさんあるんですよ。ちょっと待ってくださいね。切ってきてあげましょう」と重ねておっしゃってくださる。
そのお気持ちが嬉しくて、甘えさせていただくことにしました。

5分ほどして、黄色い鮮やかな切花を30本ほど手にして戻ってこられました。
「どうぞ」と渡された水仙の花は瑞々しく、すぐにお水に放してやりたい思いに駆られました。
お礼を述べ歩き出すと、ちょうど後ろから顔見知りの方が近づいてこられ、
「すごくいい香り!風に乗ってここまで匂うわ」と嬉しそうにおっしゃいました。

女性であれば、お花をいただいて嬉しくない人はいません。
もちろん、私もお花をいただくとニッコリしてしまいます。
でも今日の場合は、お花だけでなくわざわざ切ってくださった方の優しい心がさらに嬉しかったのです。
私は、黄色い可憐な花を抱いて、足取りも軽く家へ戻りました。
もちろん、ウォーキングは途中でUターンです(*^.^*)
だって、手で持ち続け体温であたたまってはお花がかわいそうですから。

家へ戻りさっそく花瓶に活け、リビングのテーブルに飾りました。
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今も、さほど広くないリビングに、爽やかな香りが満ち満ちています。
その香りと、花をくださった方の優しい心が、私の心を満たしてくれました。
ちょっとした優しさは、花の美しさと同じように、いいえそれ以上に、
人の心を癒し、幸せな気持ちにしてくれるものですね。

国語の先生のブログでした。
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