ども。

お久しぶりです。春ですね。

2017年4月1日。オレにとって生涯忘れられない日となりました。

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この日は、オレの弟 大介の結婚式でした。そして、奇しくもこの日、オレの父 誠一がこの世から旅立ちました。

そんなウソのようなホントのことが、この4月1日に起こりました。

2017年4月1日 午前5:24

父は1年8ヶ月に及ぶ喉頭癌とのたたかいの末、空に輝く星となりました。

ここまで、本当にオレたち家族にはたくさんのドラマがありました。それはいつかまたお話するとして、この1年8ヶ月、苦しく辛いこともたくさんありましたが、家族みんながひとつになった幸せな時間でもありました。


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父は、弟の結婚式を楽しみにしていました。弟も、父に結婚式に来てほしいと願っていました。オレは、ロマンチックライブである意味、今できる親孝行をやりきりました。


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弟にとっては、それが結婚式でした。

兄として、どうしても叶えてやりたい。

そのために、オレはここ最近ほとんどを実家ですごしました。日に日に衰える父の介護の手助けをしたり、時に落ち込む父を励ましたり、介護で腰を痛めた母に代わり、父のリクエストに応えて料理を作ったり。

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でも、結婚式2日前、先生から父の結婚式への出席は難しいと言われました。弟は泣き崩れました。そんな弟にオレは言いました。

「結婚式に来れないなら、病室で結婚式をやろう!オレが神父をやる!」

弟にナニカをやり残したまま終わってほしくない。そんな思いでした。

その夜、オレは父の病室に泊まり、意識が混沌とする父の枕元でイノチくんとオモイデくんという自作の紙芝居読みました。弟の願いを叶えてやろうぜって。あともうちょいだ。一緒にがんばろう!って。

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そして、結婚式前夜。3月31日。

弟夫婦は、意識朦朧となった父の前で結婚式を挙げました。気づけば病室にはたくさんの看護師さんが祝福したいと集まってくれていました。母は嬉しくて泣いていました。

そして、キセキは起こるのです。

ずっと意識のなかった父が目を開け、ふたりの指輪の交換を嬉しそうに見ているのです。父はしゃべれませんでした。喉頭癌で声帯を失っていました。でも心のなかで、「おめでとう!よかったな!」そう言っていることは、オレにはすぐにわかりました。病室は、幸せに包まれていました。

弟は、結婚式前日に最高の親孝行をすることができたのです。

そして、翌日の4月1日 午前5:24。

父は、オレたち家族に見守られながら旅立ちました。この日は、父が昨年声帯を全摘出した日でもありました。そして、そんな日を弟夫婦はみんなの新たなスタートの日にしようと、結婚式の日に選んでいたのでした。

そんな日に、なぜ父は亡くなったのか。

オレにはわかります。家族が本当に好きな父でした。父がいなくなるという悲しみを、結婚式の喜びでふきとばしてくれたんです。そんな日を選んで、父は旅立ったのです。だから、結婚式はめちゃくちゃステキなものになりました。すごいなって思います。そして、父はやっぱり家族みんなで一緒に結婚式に行きたかったんです。そういうことだったんです。

家族想いの父らしい、カッコイイ死に様でした。

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オレは、その結婚式で人生で一番泣きました。それは、悲しいからじゃなく、嬉しいからでした。大介が立派に親孝行しているその姿が、嬉しくてたまらなかったのです。そして、そんな弟夫婦をたくさんの人たちが祝福してくれたことが、嬉しくてたまらなかったのです。


今日、無事葬儀が終わりました。不思議と悲しくないんです。家族と親族だけでやろうと思っていた葬儀に、たくさんのひとが来てくれたんです。だから、めちゃくちゃ嬉しかった。父を偲んでたくさんのひとが涙してくれた。たくさんのひとが思い出話をしてくれた。嬉しくて嬉しくてたまらなかったんです。

わざわざ横浜まで来てくれたみなさん、父のために、いろいろとチカラを貸してくれたみなさん、父に代わってお礼を言わせてください。

本当にありがとうございました!!

そして最後に。

父にもしも悔いが残っているとしたら、それは母をひとりにしてしまったことだと思います。でも、大丈夫です。ここから先は、オレと弟が、母をめちゃくちゃ笑わせて、その笑顔を天国にたくさん届けてやるので!

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父へ

オレはあなたの息子に生まれて、本当に幸せでした。あとはまかせとけ!ありがとう!


☆追記

その後、オレは父とオレたち家族のこれまでを綴った物語を書きました。父が生きた証を残したくて、父と同じ病で苦しむひとや、そのご家族のひとの、ナニカの力になれたらという想いで。ご覧いただけましたら、嬉しいです。