12月に幕を閉じた舞台「はら、はらり」。

舞台の本編とは別に、
全キャラクターの
スピンオフボイスドラマ
があるの、皆さんご存知でしたか(*^O^*)!?💕


舞台本編では描かれなかった、登場人物たちの過去や未来。

これが本当に全部素敵すぎる作品たちで…!

本編で出てきた小さな行動や台詞の答えが、
もう、ここに詰まりまくっている!!!

これを聴いてからだと本編の深さが
180倍は深くなる!!!

ついつい興奮してしまうくらい
各キャラクターたちを深く知るにはとっておきすぎる至極の作品だらけなのです(*^^*)


でも、このボイスドラマ!!
販売は1/31まで。゚(゚´Д`゚)゚。

あと少しの間しか、みなさんにお届けすることができません……悲しい(´;ω;`)

舞台を観た方にもこれからの方にも
心からおすすめしたい作品たちです💐




今井夢子さんが全9作品を執筆!
本当に夢子さんの作品は面白い。ぜんぶ好き。

私は、全18作品(1作品につき牡丹と撫子ダブルキャスト)の演出ディレクションと編集をやらせていただきました✨


こんな素敵な作品たち、全力でかたちにしたいじなないですか!拘りたいじゃないですか!!


細かい拘りポイントや裏話、
実は沢山沢山あるのです💗


だから私

決めました!!!



⭐演出ディレクション
⭐編集
としてボイスドラマをつくってきた私から見た「かこ、はらり」裏話✨
ここで全部、語ります(≧ω≦。)!!



今日お話しするのは、最初にリリースされた作品

「まっくらやみの夢」
(吉三郎と吉乃の兄妹の物語)





本編で主人公の一蓮と恋に落ちる吉三郎と、妹の吉乃の過去を描いたこの作品。

この作品は、本当に衝撃的…!

吉乃は、目が見えないのですよ。
本編ではそんな吉乃の手を吉三郎が引いて歩くシーンが多いのですが、なんとこれは、その始まりの日の物語…!


吉乃は何故目が見えなくなったのか。
吉三郎は何故ああも妹の世話をしているのか。

本編のラストにその理由が台詞で語られるショッキングなシーンがありましたが……このスピンオフでは、そこに至るまでの吉乃の思いが、凄まじい表現で描かれています。


身体の底がヒヤッとする……
これはもしや、ホラー!?


ボイスドラマの編集でも、この作品は細かくこだわりたいポイントが特に多い作品でした。


美しい狂気の機微を、届けたかった。


私のこだわり、
おはなしします(*^^*)



赤薔薇こだわりポイント赤薔薇

◻️豆腐の音、変えたいでしょう!
◻️水音ってなかなかないのね
◻️ふたりの吉乃と吉三郎
◻️吉乃の「あ」



赤薔薇豆腐の音、変えたいでしょう!

ひとつめのこだわりは、豆腐の音!!

ここが何よりも時間をかけてこだわったポイントですね。


物語後半、吉乃が豆腐をぐしゃっと潰すシーンがあるのですよ。
ここ、吉乃の根幹に関わるような、すごく大事なシーンでして。

これは自分で生音を録るしかない!!

と、私、スーパーに駆け込んで木綿と絹をひとつずつゲットしてきました。


さあ、ここからが戦いです。笑


まずは、木綿がいいのか絹がいいのか。
音を聞き比べ……木綿に決定!
(木綿のほうが昔っぽいというか、ぐちゃあっていう音が深い音で、少し官能的なのも作品に合っていてとてもよかったのです♡)

そして実際に何度も何度も豆腐を潰して、音を録っていきます。


面白いのが、“ふたりの吉乃の芝居の違い”なのですよ✨

牡丹の吉乃・さやちゃんは、静かに一点を見詰めて、腹の底にある沸き立つ情念を豆腐に侵食させる感じ。

撫子の吉乃・はるちゃんは、全身から噴き出す押さえきれない情念を、目の前の豆腐に叩き込む感じ。


ひとことで言うなら、静と、動。
同じ台詞なのに、これがまた全然違ったんですよね。

それがふたりともとてもよくて。
本当におもしろくって!!


豆腐の潰し方もこだわりにこだわりたくて、
実は1時間ずっと、豆腐を潰し続けてました。笑

一人暮らしの家で、マイクに向かってひたすら豆腐を潰し続ける女。

シュールですねぇ(*´ー`*)


そんなこんなで完成した、豆腐の音たち。
ぜひ、牡丹と撫子で聴き比べていただきたいです💗



赤薔薇水音ってなかなかないのね

同じく音でこだわったのが、水音。

吉三郎が豆腐の桶に手を入れて、水音を立てながらしゃべるシーンがあるのです。

ここは、吉三郎の持つ優しい心根に触れられる、吉三郎の大切なシーン。

探しました。懸命に。
でも、

ネット上にある既存の水音じゃあ
どーーーーーーにも!!!
しっくりこなあああああいヾ(*`⌒´*)ノ!!!!!


じゃあ生音を録ろう!!←


これまた家のお風呂に水を張って、
ひたすら手を入れてすくい上げ続けました。

吉三郎の思いが、水音にも乗っていますように…!

ここも、密かなこだわりポイントです( *´艸`)



赤薔薇ふたりの吉乃と吉三郎

そしてそして、なんと言っても牡丹と撫子のチームの違いは必見ですよ🌸

豆腐の話でも書いたように、2チームでカラーが全然違うのがほんとうに面白い。

個人的なこのボイスドラマでのおすすめポイントは

○牡丹・吉三郎  (佐野功さん)
佐野さんの吉三郎は、誤魔化し下手すぎる愛らしさがおすすめ!吉乃からのぐいぐいに対して、誤魔化して別の話に持っていきたいのに上手くできなくて空回っている感じが面白い。前半のドギマギ、ぜひ聴いていただきたいです♡あと、一番ラストで吉乃にかける一言。いいんですよぉ。

○撫子・吉三郎  (久井正樹さん)
ひいくんの吉三郎は、くるくる変わる表情がおすすめ!表情?そう、ボイスドラマなので表情は見えないはずなんですが、ひいくんの吉三郎は、百面相が見えるくらい声の変化が愛らしい。私はひいくんの、「淋しくなるな」っていう台詞の感じがすごく好きで、この男、ズルい!!って聴いてて思ってました。笑

○牡丹・吉乃  (碧さやかさん)
さやちゃんの吉乃は、ザ!武家の女!!私、さやちゃんの声にかなりときめいてました♡竹で割ったように爽やかな声がベースでそれもとても好きなのですが、その合間に出てくる赤ちゃんみたいな可愛い声が…きゅん!!!!!前半と後半と…そのギャップにやられること間違いなしです。さやちゃんの吉乃は、強がっているところからガラガラと崩れていく過程がとても見物!

○撫子・吉乃  (福田晴香さん)
はるちゃんの吉乃は、もう清々しいくらいに情念が溢れまくってて素敵なんですよもう( *´艸`)言葉の隅々まで「兄さんらぶ」が溢れている(笑)めちゃくちゃ個人的なのですが、ここ1年はるちゃんに語り芝居の演出をすることが多かったので、私はその成長ぶりにとても嬉しくてにやけてた♡はるちゃんの吉乃は、一番ラストのモノローグの一言が、痺れますよ。



赤薔薇吉乃の「あ」

最後のこだわりポイントは、吉乃の一番大事な台詞といっても過言ではない……「あ」。

蝉の声がどんどん大きくなっていって、
突然の静寂。

「あ」

静寂ののち、フェイドインで蝉時雨が聴こえてくる

……という、この一言を際立たせるための音の演出がとても大切なシーンだったのですが、

ここは編集、とてもとてもとても苦戦しました。


1秒ズレても、何か違う。
絶妙な間…というか、呼吸をつくりたくて。

夢子さんともやり取りしながら、何度も何度もやり直して、丁寧に吉乃の呼吸をつくっていきました。

この「あ」にこの作品のすべてが詰まっています。
ここも牡丹と撫子のふたりの芝居に合わせて違うしあがりになっていますので…聴き比べてくださったら嬉しいなぁ♡





ということで、細~~かいこだわりがたっぷり詰まったスピンオフボイスドラマ「まっくらやみの夢」

気になってきましたか( *´艸`)??✨


ぜひぜひあなたのお耳にお届けできたら嬉しいです💕

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次回は、

豊島屋に売られてきた跳ねっ返り新造
花香の物語
「さよならあたしのおちびちゃん」
の裏話をば✨

楽しみにしてくださったら嬉しいです💕