オゾミスとは、世にもおぞましい作風のミステリーをいうそうですが、まさにおぞましい結末の一冊でした。
著者のデビュー作とのことですが、グイグイ惹かれていきます。
後半、家族の複雑さがとってつけたような展開にはなるところ、犯人との対決では場面がうまく描ききれてないのか、想像するのが難しい。
しかし、大抵の作品には壮絶な事件の後には多少なりとも救いがあるのですが、この作品のラストを読んだあとが一番おぞましい。胸がえぐられ、ギャッとなります。
人に勧めていいのか、良き夫、かわいい幼子と幸せな家庭生活を送っている人は読まないほうがいいですね。