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八月の母(早見和真)
2022年4月4日
KADOKAWA
2020年12月号~2021年9月号
「小説野生時代」
428ページ
著者究極の代表作、誕生。 連綿と続く、女たちの“鎖”の物語。
彼女たちは、蟻地獄の中で、必死にもがいていた。
愛媛県伊予市。越智エリカは海に面したこの街から「いつか必ず出ていきたい」と願っていた。しかしその機会が訪れようとするたび、スナックを経営する母・美智子が目の前に立ち塞がった。そして、自らも予期せず最愛の娘を授かるが──。うだるような暑さだった八月。あの日、あの団地の一室で何が起きたのか。執着、嫉妬、怒り、焦り……。人間の内に秘められた負の感情が一気にむき出しになっていく。強烈な愛と憎しみで結ばれた母と娘の長く狂おしい物語。ここにあるのは、かつて見たことのない絶望か、希望か──。
連綿と続く女たちの「鎖」を描く、著者究極の代表作
『イノセント・デイズ』を今一度書く。そして「超える」がテーマでした。僕自身はその確信を得ています――早見和真
長い間歪み続けた愛や母性の歴史、地層のように積み重なる闇に確かな兆しを探し続けた。神なるものへの幻想と呪縛を解き放つ祈りとその熱に、心が確かに蠢いた。――池松壮亮(俳優)
私も命を繋いでいく役目を担うのだろうか。微かな光と絶望に怯えながら、夢中で読み進めた。どうしようもない日々に、早見さんはいつだって、隣で一緒に座り込んでくれるんだ。――長濱ねる(タレント)
自分の奥底に隠しておきたい暗い何かをわかってくれている、という書き手がこの世に一人でもいること。そのことに救われ、気持ちが軽くなる読者は少なくはない。――窪美澄(小説家)
容赦などまるでない。「母」にこだわる作家が、母という絶対性に対峙した。確かなものなど何ひとつない世の中で、早見和真は正しい光を見つけようとしている。その試みには、当然異様な熱が帯びる。――石井裕也(映画監督)
ラストに現れるヒロインの強い覚悟と意思の力に、私たちは元気づけられる。辛く暗く苦しい話だが、そういう発見があるかぎり、小説はまだまだ捨てたものではない。――北上次郎(書評家)(「カドブン」書評より抜粋)
八月は、血の匂いがする――。愛媛県伊予市に生まれた越智エリカは、この街から出ていきたいと強く願っていた。男は信用できない。友人や教師でさえも、エリカを前に我を失った。スナックを営む母に囚われ、蟻地獄の中でもがくエリカは、予期せず娘を授かるが……。あの夏、あの団地の一室で何が起きたのか。嫉妬と執着、まやかしの「母性」が生み出した忌まわしい事件。その果てに煌めく一筋の光を描いた「母娘」の物語。
著者について
●早見 和真:1977年神奈川県生まれ。愛媛県在住。2008年『ひゃくはち』で作家デビュー。15年『イノセント・デイズ』で第68回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)、20年『ザ・ロイヤルファミリー』で19年度JRA賞馬事文化賞と第33回山本周五郎賞のダブル受賞。同年『店長がバカすぎて』で本屋大賞9位。『あの夏の正解』で「2021年 Yahoo! ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞」ノミネート。他の著書に『スリーピング・ブッダ』『95』『ぼくたちの家族』『笑うマトリョーシカ』『かなしきデブ猫ちゃん』など。
令和7年7月1日
あの本、読みました?
イノセントデイズは購入して未読ですが
この番組で
早見和真さんが
この作品が作家になって一番精魂込めた
というようなことをおっしゃっていたので
予約しました
これは実話を元にしている作品なんですね
解説ではエリカが主人公のように書かれていますが
エリカの娘に寄り添い続けた紘子の存在感も
大きく悲しく
エリカの娘がもがきながら
地獄から抜け出し自分の人生を生きようとすることも
エリカの母
美智子も
それぞれの登場人物が圧倒的でした
早見和真さん作品読書記録
2021年12月
店長がバカすぎて
「ひゃくはち」の映画は見たような記憶があります。
装丁のイラストにわくわく
本屋さんが舞台の作品にわくわく
タイトルの「バカ」に抵抗があって
手に取れずに来たんですが
読みながら店長にイライラしたんですが
良い読後感でした
あ~読んでよかった
2025年5月
アルプス席の母
清濁併せのむことや
のめないことで受ける辛さ
親子の愛
いろんなものがぎっしりな作品でした









