ネガティブな感情を正確に表現する

 

心理学の中には、人間の持つネガティブな要素を認め「力」に変えていこうとする考え方があります。


自分の中にあるネガティブな要素を無理に変えるより、そのまま受け止める。受け止めることができれば、自分を責めて苦しむことも少なくなります。


問題なのは、自分の中にネガティブな要素があることではなく、「自分の中にネガティブな要素があるから、自分は苦しむだけだ」と、この考え方が固定観念となっていることなんです。


自分のことを
「完璧だ」と思っている人はいますが、実際に完璧な人などいません。


誰にだってポジティブがあり、ネガティブがあります。

ネガティブがあることで
「生き辛さ」を感じることがありますが、ネガティブがあることで、ポジティブが作り出されています。


だから、ネガティブと向き合って受け止めることが大切♡

「受け止める」と
「受け入れる」は違います!


「受け止める」とは、良い悪いの判断・評価をすることなく、自分にネガティブな要素があると「ただ認める」こと。

「受け入れる」とは、ネガティブな要素を「良い」ものであると肯定し変容させ受容すること。

自分で短所だと否定しているものを、肯定しようとするところに無理があり、短所への抵抗感がより強くなるんです。

かといって、
「私に短所などない」と無視すれば、心の働きを無理に押さえ込むことになり、自己成長の足かせとなります。


「怒り、憎しみ、悲しみ、嫉妬」など、人間には様々なネガティブと考えられている感情があります。

それは不快な体験なので、ネガティブ感情がどんなものかを改めて考えようとしません。

心理学では、ネガティブな感情を正確に表現できる人ほど精神的回復力・逆境を乗り越える力の高いことがわかっています。


なぜかというと、
ネガティブな感情を表現できるとは、自分を客観視できていて、感情に飲み込まれていない心の状態を意味するから。

ネガティブな感情に飲み込まれている人は、混乱していて、自分を見つめることができませんよね。


心は、
意識と無意識、陰と陽、ポジティブとネガティブ、内向的と外向的があって全体のバランスをとっています。

たとえば、
内向的な人にも外向的な要素があります。
それは時に影となって、その人のなかで生きています。

ネガティブな部分があるからこそ、ポジティブな部分が生きているのであり、ネガティブな要素を安易に切り捨てることはないんです。

むしろ、
ネガティブがあるからこそ人としてバランスがとれているといえます。


加藤絢子