小学校で
ある生徒さんが、
決まった教科の時間になると教室から飛び出し、廊下の掲示物を破ったり、壁を蹴ったりして、その様子を見た先生が、その子をつかみ、大きな声で怒鳴ってしまった話がありました。
その先生が後で、
「あの子の願いはなんだったのか」と考えてみたとき、行きついた答えが、「その教科が分からなくて嫌いだけど、分かるようになりたかったのかもしれない」ということだったんですね。
そのことが理解できたとき、先生はその子のそばにいられるようになった、と話してくれました。
受け止める側の大人も、これまで生きてきた中でたくさんの傷つきを持っていますが、大人自身の傷がむき出しのままでは、子どもたちは気をつかって素直に伝えようとはしません。
ですから、子どもたちに寄りそうためにも、私たち大人も自分の中の感情を受け取ってもらえる、共感してもらえる人や場を持ってほしいな、と思います。
それが子どもたちのモデルになると思います。
どんな感情も認める
私がおこなう心理療法では、どんな感情に対しても、まず自分の内側にその感情・感覚があることを〝認める〟ことから始めていきます。
この部分がワクワクしている
とか、
ここに、悲しい感じがある
とか、
ポジティブな感じも、ネガティブな感じも分け隔てなく、自分の内側の感情・感覚を、まずは、ありのまま受け止め、認めてあげるんです。
感情・感覚は、お天気のようなもの。
とは言っても…
ネガティブな感情は避けたい!
と思ってしまいますよね。
感情・感覚を分け隔てなく認めましょう、受け止めましょう、と言うは易し行うは難しですよね。
そこで、まず、感情・感覚は、お天気のようなものと考えてみるのは、どうでしょうか?
お天気に、良い・悪いはありません。
晴天の日があり、曇りの日があり、暴風雨の日もあるでしょう。
晴天続きが良いかというと、雨が降らなければ水不足になります。
かといって雨続きでは、洗濯物が乾きません。
晴れの日も、雨の日も、それぞれに、生活に必要なお天気です。
スクールカウンセラー養成学院
私は、スクールカウンセラー養成学院の教授としても活動しています。
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