昨日の夜(というか今朝)、午前4時に目が覚めてしまったので、しばらく本を読むことにしました。
私は、買うだけ買ってまだ読んでいない本を、精神医学や心理療法の本を中心に、大量に持っています。
ここ数ヶ月間は、試験勉強のために読みたい本を読まずにずっと我慢している状態だったので、今朝はテキストや参考書ではない本を読むことを自分に許しました。
大量の本の中から私が選んだ一冊は、『無縁社会』という本です。
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この本は、NHKが2010年1月に放送した「無縁社会~”無縁死”3万2千人の衝撃~」という番組を書籍化したものです。
3万2千人というのは、1年の間に、孤独に無縁死された人の人数。
とても多いですね。
少子高齢化が進む中で、これからもっと増えていくような気がします。
本の中には、無縁死された方々が、どんな人生を経てそうなったのかの実例がいくつも載せられていました。
その中から見えてきたひとつの典型的な例は、定年や倒産、リストラなどにより会社とのつながりがなくなってから、一気に孤独に陥ってしまったケースです。
未婚や離婚で家族も持たず、孤独に生きて、孤独に亡くなられた。
本を読みながら、私は切なさを感じずにはいられませんでした。
誰かに聞いてもらいたい話も、たくさんあっただろうな。
分かって欲しかったことや、分かち合いたかったことも、たくさんあっただろうな。
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第6章「若い世代に広がる”無縁死”の恐怖」に、30代・40代の人たちがツイッターに寄せたつぶやきが紹介されていました。
「私、かくじつに無縁死だわ」
「無縁死って俺の将来の姿だなー」
(P213)
「就職氷河期で苦労して非正規雇用」
「努力して働いたけど、結局、不況と自己責任」
(P220)
「結婚して子どもをつくってという『普通の幸せ』の価値が高騰」
「家族というコミュニティーが形成できない絶望感」
「人生の折り返し地点で自分の老いや死が見えてくる」
「だから無縁死について考えるんだと思う」
(P223)
「未婚、恋人なし、子供なし、非正規雇用、不況、会社の業績低迷。孤独死やホームレス、お年寄りの独居を他人事だと思える要素がありません。数十年後に年老いてから、ではなく、もしかしたら今年の初夏にでも、そういう単位で…」
(P234)
(『無縁社会 ”無縁死”三万二千人の衝撃』 NHK「無縁社会プロジェクト」取材班編 (文藝春秋/2010)より引用)
どのつぶやきを読んでも、納得できてしまう自分がいます。
私よりもずっと若い世代にも、無縁感が広がっているようです。
そして、インターネットのつながりを「心の安定剤」にしている人が多いようです。
(どっぷり浸かっているわけではありませんが、私にもそういう部分があります)
今の時代、そして、これからの時代。
無縁化が進んでいく中で、カウンセラーとして一体何ができるだろうかと考えさせられました。
その答えはすぐには出せませんが、カウンセラーとして成長していく中で、見つけていこうと思います。
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無縁社会と無縁死。
実は、私にとっても他人ごとではなく、むしろ立派な予備軍です。
今はそれを自覚しつつ、自分の人生を精一杯展開していこうと思います。
死ぬときに、自分に対して「よく頑張ったな、いい人生だった」
そして、皆に対して「ありがとう」
それが言えるように、頑張っていこうと思った私なのでありました。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!