葛藤の理論 | あがり症・パニック症・対人恐怖は「あるがまま」で克服できる!

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実は、月曜日くらいから歯茎が痛み出して、仕事や勉強に集中できない状態になっていました。


先月歯医者さんで点検したばかりだったので、虫歯や歯周病ではないと判断し「放っておけば治る」と思っていましたが、痛みがどんどん増してきて昨晩はあまり眠れませんでした。


そして朝になり、私の葛藤が始まりました。


歯医者さんに行くのは嫌だけど、痛いのは治したい


そこで、私は何度も念入りに歯磨きをしたり、うがいをしたり、冷やしたりと、色々やってみたのですが、一向に痛みは小さくなりません。


しばらく試行錯誤と葛藤を繰り返したあと、やはり専門家に任せようと思い、歯医者さんに行って治療してもらってきました。


今では痛みがほとんどありません。


「歯医者さんに行くのは嫌」という負の誘発性に負けなくて、本当に良かったと思います。


適切な治療をしてくださった歯医者さんのおかげで、今日はゆっくり眠れそうです。


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さて、ここから産カウ資格試験の勉強シリーズに入ります。


今日は、レヴィン葛藤の理論について。



レヴィンは、欲求同士が対立して、一方の欲求を満たすと他方の欲求が達成できない状態を「葛藤」と呼びました。


葛藤は、基本的なものとして、次の3つの型に区分されています。


接近-接近型の葛藤

2つまたはそれ以上の欲求の対象が、共に正の誘発性を持ち、両方または全てを満足させたいが、同時に叶えることのできない場合。

例:「2つの会社から内定をもらったが、どちらの会社を選ぶか」


※比較的解決が容易で、他の葛藤ほど深刻な苦悩に陥ることは少ない。


回避-回避型の葛藤

2つまたはそれ以上の欲求の対象が、共に負の誘発性を持ち、どちらも避けたいが、それができない場合。

例:「出社したくないし、家にも帰りたくない」


※決断するのに長い時間を要し、苦しい状態に陥るため、他に比べ神経症的な症状が現れやすい。


接近-回避型の葛藤

欲求の対象が同時に正と負の誘発性を有する場合。負の領域を通過しなければ、正の領域に到達できない場合もこれにあたる。

例:「試験勉強は嫌だが、合格したい」


※目標に近づくほど、正の誘発性も負の誘発性も強くなり、接近と回避のバランスのとれた状態で立ち往生する。両面感情的葛藤のため情緒不安定となりやすい。


(参考文献:産業カウンセラー養成講座テキスト)



私の朝の葛藤「歯医者さんに行くのは嫌だけど、痛いのは治したい」は、③接近-回避型の葛藤にあたります。


歯医者さんに行くのが嫌な気持ちと、痛みを治したい気持ちの両方が強くなり、身動きが取れなくなる前に、そこから離脱出来て良かったと思います。


「歯医者さんに行く」という負の領域(歯医者さん、負なんて言ってごめんなさい)を通過して、「痛みを治す」という正の領域に到達できました。


言ってしまえば、「歯茎が痛んだので、歯医者さんに行ってきた」だけの話なのですが、今回のように、自分の葛藤がどの形に当てはまり、どのようにして正の領域に到達できたかを振り返ってみることで、これから問題を乗り越えたり、目標を達成していく上での、いい成功例として自分の中の宝物にできるのではないかと思いました。


葛藤とか、両価性とか、人間の心って深くて面白いものですね。


これからもどんどん学んでいこうと思います。



今日も、ありがとうございます!


皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!


○○歯科医院さん、おかげで痛みが取れました。ありがとうございました!