ヤギ部…。
何て魅力的な響きなんだ…。
もう一度学生時代に戻れるのなら、ヤギ部に入って、ヤギたちと一緒に青春時代を過ごしたい。
↓この本を見つけて読んでから、私はそんな思いを抱きながら生きている。
- なぜヤギは、車好きなのか? 鳥取環境大学のヤギの動物行動学/朝日新聞出版
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ヤギ部は、鳥取環境大学(HPは→こちら )の文化サークルの一つである。
本によると、著者である小林朋道先生が、講義中に「皆さんで、大学のキャンパスでヤギを飼ってみてはどうですか」と、気軽に(心の準備もなく)言ってしまった結果、その日のうちに20名ほどの生徒たちが先走ってヤギ部を設立してしまったという。
しかも、何の断りもなく、小林先生が顧問ということになっていたそうだ。
冗談みたいなスタートが、何とも味わい深く清々しい。
何が生徒たちをそこまで駆り立てたのだろうか。
ヤギの魅力だろうか。
それとも、若さゆえの勢いだろうか。
ノリノリで、ヤギ部設立の手続きを済ます生徒たちの姿が想像できる。
何だかとても羨ましい。
もし自分がその場面にいたら、心の底からはしゃいでいるような気がする。
いや、「もしその場面にいたら」というレベルの話ではない。
「その場面にいるべきだった」とさえ思ってしまうのである。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ここで、本の序盤で紹介されている小林先生の脳裏に鮮やかに焼きついている光景の部分を引用する。(注 ヤギコは、ヤギの名前)
『駐車場の近くのトイレから出てきた息子を見つけ、五十メートルほど離れた所にいたヤギコが全速力で走っていくではないか。
一方、息子は息子で膝をついて両手を差し出し、ヤギコを抱きかかえるように迎えるではないか。
「オマエらはイヌと飼い主かーー!」というのが私の心からの叫びであった。』
(『なぜヤギは、車好きなのか?』小林朋道先生著(朝日新聞出版/2012/P20)より引用)
とても美しい光景である。
そして、小林先生の心からの叫び。
どこか自分と似ているものを感じるのは気のせいか。(笑)
本の中では、「発泡スチロールで作ったヤギのモデルを本物のヤギに見せたらどうなるか」など様々な実験の模様や、人間とヤギが織り成す感動のドラマが面白おかしく描かれている。
この本は、ヤギを飼えない人間が、ヤギのことを色々空想するのにもピッタリな本である。
ヤギに思い入れのある私としては、空想するだけでなく、日々の鳴き声の練習は欠かさないように続けていきたい。
羊の「めぇぇぇ」とヤギの「めぇぇぇ」をきちんと使い分けられるようになるために。(果てしなく奥は深い)
いつか、羊やヤギたちと、お互いの心情を語り合えるようになる日がきっと来る。
私はそう信じている。
↑このヤギ悪そう。(笑)
おとなしくしていたヤギに、人参を見せたらこうなった。(笑)
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!