一人でお悩みの方が多いSAD | あがり症・パニック症・対人恐怖は「あるがまま」で克服できる!

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不安障害を自ら体験し薬を使わずに自力で克服した、精神医学を学び続けるカウンセラーのブログです。
あなたの不安障害(SAD、パニック症、手や頭の震え、吃音など)の克服を、効果的かつ優しくサポートいたします。【個人セッション、グループセラピー】愛知・岐阜・三重

こんばんは。


今日は、先日読んだ『知らなかった「社会不安障害(SAD)」という病気』という本から引用しつつ、感想等を書いていきます。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


社会不安障害=社交不安障害=SAD(エス・エー・ディー)は


★極度の緊張により、人前で話せなくなったり手が震えたりするなどの心身の症状が出て、恥ずかしい思いをする。

★強い予期不安(行為をする前に抱く不安)を抱くようになる。

★不安な状況や場面を、回避するようになる。

★社会生活に不都合が出てくる。自信を更に喪失する。

★最初に戻り、繰り返す。


という悪循環にはまってしまう病気です。


そして、そこからはなかなか抜け出せず、自然回復はしにくい病気だと言われています。


なので、社会不安障害でお悩みの方にはぜひ信頼できる精神科医や心理カウンセラーなどの専門家に相談していただきたいと私は思っています。


それにしても、実際どのくらいの割合の人達が専門家に相談しているのだろうかと思っていたところ、ちょうど本の中に書いてありました。



『社会不安障害の人のうち、実際に医者にかかる人は三人に一人にすぎず、精神科や心療内科を受診する人はさらにその半数の六人に一人にしかなりません。


しかも、受診する人のなかで、社会不安障害を訴える人よりも、併存しうるその他の精神疾患、うつ病、アルコール依存症、パニック障害などの症状で受診する人のほうが多いのです。』


(『知らなかった「社会不安障害(SAD)」という病気』磯部潮先生著(講談社新書/2007/P132)より引用)



この本は2007年に出版されたものなので、上記データは最新のものではないと思われます。


また、心理カウンセラーを除外したあくまで医者のみのデータとなっています。


ちなみに、本に掲載されている円グラフ(P133)から読み取ると、何と社会不安障害のために受診した人は、全体のたった3%となっています。


少ないですね!


医者にかかる人達が、全体の1/3。(精神科や心療内科はそのうちの半数)


残りの2/3の人達の何割が心理カウンセラーに相談されているのでしょうか。


かなりの割合の方が、お一人で症状と闘っておられるように思えます。


かっての私のように、「自分はただのあがり症で、弱いだけ」と思っておられるのでしょうか。


「心の病気である」と認めたくなかったり、「努力が足りないだけ」と思い込んでおられるのでしょうか。


皆さん、職場などで辛い思いをされているだろうなぁと思います。


上記の悪循環の状態から抜け出すためにも、信頼できる専門家に相談していただきたいところです。


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いずれ私が開業するときには、敷居を下げて、お一人でお悩みの人達にも気軽に利用してもらえるような企画というかシステムも作っていきたいなと思いました。



今日も、ありがとうございます!


皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!



↓読みやすい本です。診断についてと3種類あるSSRIの使い分けについての記述が特に参考になりました。また、5名分の体験記も読み応えがありました。磯部先生の臨床現場で得られたノウハウが散りばめられていますので、持っていて損のない一冊だと思います。


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