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こんばんは~。
今日は、春日武彦先生の本、『「もう、うんざりだ!」自暴自棄の精神病理』を読んでいます。
この本には、無力感や自己嫌悪、羞恥心などをテーマとした著者の体験談や小説を引用しての考察など、たくさんの短い話が載っています。
私がこの本を読んでいるのは、人の心の細かい動きを学ぶと同時に、自分の心がどんな内容に、どのように反応するかを知りたかったからです。
本の後半部分に、懐かしい気持ちと共に心を動かされた部分がありました。
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大学の学食でアルバイトをしている主婦、雪子の話。
あるお気に入りの女学生と一緒にいた若い男の表情や振る舞いが気に入らず、自分とは全く無関係で直接何かをされたわけでもないのに、気に入らないというだけで怒鳴ってしまった雪子が、
息子にそのことを話しながら自分の行いを正当化しようと試みたが、そうはいかなかったという場面でのことです。
『雪子は自分の正当性を懸命に主張しようと試みるが、せいぜい「個人的には知らないけど、この年になると、だいたいその人がどういう人なのか、顔を見ただけですぐわかるのよ」といった程度の根拠しか示せない。』
(『「もう、うんざりだ!」自暴自棄の精神病理』春日武彦先生著(角川SSC新書/2011/P129)より引用)
「個人的には知らないけど、この年になると、だいたいその人がどういう人なのか、顔を見ただけですぐわかるのよ」
このセリフを読んで私は、
「そういえば子供の頃、母に同じことをよく言われてたな~」と思い出しました。
例えば、「あの人を信用してはいけない」という母に、その根拠を尋ねたときに返ってきた返事がこれでした。
子供だった自分からすると母は確かに大人なので、「この年になると」と言われると、理不尽さを感じながらも受け入れざるを得ませんでした。
子供心に、「卑怯な言葉だなぁ」と思っていました。
今では、そんなことも懐かしく思います。
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「この年になった」自分としては、
人のことを顔や雰囲気だけで判断したり決めつけたりするのは、心が貧しいことだなぁと思います。
そうは言っても、自分自身そうなってしまいそうなときもありますが。
※相手に乱暴さや強引さが感じられた場合など
そんなときは自分にこう言い聞かせています。
「心を開け」と。
※もちろん実際に乱暴なことや強引なことをされた場合は、それなりに対処はしますが、実際にはめったにないです。
幸い、カウンセリングを学んだり、ロールプレイやセッションをしたり、自分自身と向き合ったりすることで、「決めつけてしまう自分」がどんどん小さくなってきています。
また、自分の器を大きくしていけば、より安定感を増していくことができると思うので、その面での取り組みも続けていきます。
自分自身を鍛えて磨きながら、クライエントさんのことを勝手に判断したり決めつけたりしない自分でい続けること。
それを徹底しつつ、クライエントさんに寄り添いながら、しっかり話を聴いていこうと思います。
今日も、ありがとうございます!
皆さまに、いいことたくさんありますように!
↓学べるだけでなく、読み物としても面白い本です。
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