「どうして」を共に考える (『カウンセラーへの道』で学ぶ①) | あがり症・パニック症・対人恐怖は「あるがまま」で克服できる!

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こんばんは~。


今日は、今年の仕事を無事に片付けることができましたニコニコ


来年も、仕事と勉強を両立しながら、しっかりやっていきたいと思います。


特に来年は、経済の大きな変化や産業構造の変化の加速などが予想されるだけに、何が起きるか分かりませんが、「何でも来い!」の気持ちでやっていこうと思っています。


ただ、TPP参加はしてほしくないなぁ・・・


デメリットの方が大きすぎる・・・


それに、増税する前にやることがあるだろ・・・


そんな風には思いますが、自分は自分にできることをやっていきたいと思います。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


さて、今日は、東山紘久先生の『カウンセラーへの道』という本を読んでいます。


その本の中から、日常会話でもよくある「どうして」について、引用しながら書いていきます。



『「どうして」をクライエントと共に考えることを放棄し、相手に押しつける人は、カウンセラーにはなれない。

押しつけられてもクライエントはどうすることもできない。

そんな人からは逃げるか反抗するしか仕方がないからである。』

(『カウンセラーへの道』東山紘久先生 著より引用)



これだけでは分かりにくいので、例を引用しますね。



『お腹が痛くなって医者に行ったとしよう。


「どうして、お腹が痛くなったのですか」

「はっきり分からないのですが、昨日親戚に祝いごとがあって、今日、少し危ないかと思ったのですが、残りの料理を食べたのです。」


「どうして、危ないのに食べたのですか。身体の方が大事でしょう。分かりましたか」

「はい」


「では帰りなさい」』

(『カウンセラーへの道』東山紘久先生 著より引用)



このような医者に行っても意味が無いですよね。


これでは、心当たりのあることを答えさせられて、常識的な見方を押しつけられただけです。


「どうして、危ないのに食べたのですか」


と質問されても、答えようがないですよね。


答えたとしても、「どうしてって言われても・・・」というような答えになってしまうと思います。


もう食べてしまったのですから。


大切なのは、


「分かっちゃいるけど・・・」という内面的な部分だと思いますが、その部分には全く触れていないところがカウンセリングからは程遠いことになってしまっている一番の原因だと思います。


続けて、例をもう一つ引用します。学校での場面です。



『「どうして、今度の試験こんなにできなかったのですか」

「家が忙しくてよく勉強ができなかったのです。」


「家の手伝いより、今のあなたにとって勉強が一番大切だと分かっているのですか」

「はい」


「分かったら、帰りなさい」』

(『カウンセラーへの道』東山紘久先生 著より引用)



何か一方的に責められているみたいで、全然「共感」されていないですよね。


このような心の通っていないやり取りで、成績が上がることはほとんどないのではないでしょうか。


次に、どのようにしたらいいのかの部分を引用します。



『「どうして」をその人と共に考えるのがカウンセラーである。

クライエントが自分の心の中に真の「どうして」を見つけだし、それをのりこえるのを助けるのがカウンセラーである。』

(『カウンセラーへの道』東山紘久先生 著より引用)



”「どうして」を共に考える”


”クライエントが、真の「どうして」を見つけ、のりこえるのを助ける”


これらが大切だということです。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


「どうして、昇進できないの」


「どうして、仲良くできないの」


「どうして、上手くできないの」


・・・・・


「どうして」は、日常的にいっぱいあると思います。


ただ、責めるのではなくて、「共感」しながら「どうして」を共に考える。


そして、相手が、真の「どうして」を見つけ、のりこえるのを助ける。


これらを心がけると、家庭や職場などの人間関係が、ぐっと良くなるように思います。


私も、心がけていきたいと思います。



今日も、ありがとうございます!


皆さまの明日が、笑顔輝く一日となりますように!



↓著者が自分の生徒に対して実際に行ったカウンセリングの実習や訓練の内容を本にしたものです。レポート課題のテーマも載っていますので、自分で考えてみることにより、とても勉強になります。

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