カウンセリング全体としての大事なこと (『河合隼雄のカウンセリング入門』で学ぶ③) | あがり症・パニック症・対人恐怖は「あるがまま」で克服できる!

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こんばんは~。


今日は、カウンセリング全体としての大事なことを、河合先生の言葉を引用しながら、まとめていきたいと思います。


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カウンセリングを学んでいると


「傾聴」

「受容」

「共感」

「自己一致」


などが、大事であると分かってきます。


そして、それぞれの意味を理解し、実践練習をしながら身に付けていくのですが、カウンセリング全体としての大事なことも頭に入れておかないと


必死になりすぎて、変な方向に進めてしまったり


カウンセリングとして成り立っていないただの話し合いになってしまったり


することも多いのではないかと思います。


カウンセリング全体としての大事なことは何か?


カウンセリングとは何か?


それが分かりやすく説明されていましたので、紹介します。



『いちばん大事なことは、クライエントの言うことを、クライエントの心の枠に従って、クライエントその人の気持ちになってついて行くということです。


これは例で言いますと、クライエントがやって来て

「実は学校に行けなくて困っております」と言ったとき、

「いつから行けませんか」とか「おとうさんはどう言いますか」

とかいうことを聴きたいでしょうが、そういうことは聴かずに、ともかく向こうの言うことにくらいついて行く。


学校に行けないんだという気持ちを尊重して、それを聴いてゆく。


そういうつもりでやってみてください。

ともかくやってみたら話が始まります。』

(『河合隼雄のカウンセリング入門』河合隼雄先生 著より引用)



「ともかく向こうの言うことにくらいついて行く」


カウンセラーが聴きたいことを聴くのではなくて、クライエントが話したいことを聴くということですね。


カウンセラーが、自分の聴きたいことに誘導しようとすると、クライエントは

「この人は、話を全然聴いてくれない」と思ってしまいますよね。


だから、「とにかく、くらいついて行く」、これを徹底したいところです。


もちろん、クライエント自身が何を話したいのか分かっていないときは、「要約」「明確化」などで、支えていくことも必要だと思います。


ここで、もう一つ引用します。



『ここにいらっしゃる方は、ある程度経験者の方ということですので、

「カウンセリングとは何か」ということをいまさら申し上げるまでもないと思いますが、


結局セラピストであるわれわれの考え方を押しつけたり、あるいは説得したりするのではなくて、

やって来たクライエントの気持ちを受け入れていくというなかで、


クライエント自身の自主性、クライエント自身の考え、クライエント自身の体験というものを大切にしながら、その人が変化していくのを助ける、ということだと思います。』

(『河合隼雄のカウンセリング入門』河合隼雄先生 著より引用)



「あくまでクライエント自身の自主性、考え、体験などを大切にしながら、その人が変化していくのを助ける」


この形を守っていこうと思います。



今日も、ありがとうございます!


たくさんの幸運が、皆さまの元に引き付けられて来ますように!



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