お茶の国から '85 初恋 | 猫バカ・ばあばバカ日記

猫バカ・ばあばバカ日記

2014年10月末、13年連れ添ったニャンコが目の前で心臓発作・急死。遺された2匹のニャンコとの日々を綴っていきます。その後、捨て猫の乳母になる

♫ あーあ あああああーあ


まひる、中学生になりました。

小学校の頃に、少年野球をやっていた兄や、近くに住む従兄弟の影響で…

ソフトボール部に入りました。

浅原君は、文化系の部活を選ぶかと思っていたけど…

選んだのは柔道部でした。

ちびっ子で、華奢で…

何故か不自然に思えました。

いつか、廊下でバッタリあった時…

「俺、強くなりたいんだ。俺、身体は小さいけど…好きな人を守れる位に強くなりたいし、自分自身が強くなりたいんだ」

って、初めてみる柔道着で、照れて笑っていました。

中学3年生になった時、浅原君と同じクラスになりました。

私…いつの間にか、他の男の子に告白されたりしているよ…

何故か全部断っていたけれど…

奥手だった事もあるけど…

まだまだ、恋に恋する幼い私だったように思います。


修学旅行の自由行動の班も、浅原君と同じでした。

男女3人ずつ…

スッゴく楽しかった。

班長の浅原君、カメラ係の私…

面白い写真をいっぱい撮った。


その後、受験シーズンになり…

頭のいい浅原君は進学校に…

私は学区外の保育科のある高校へ

進路は決まった…。

受験で、それどころじゃなかったバレンタイン…

もちろん、ホワイトデーのお返しもない…

だけど…校門を出た時…

浅原君が立っていました。

近くの公園に行って…

進路の話などしていた。

「なかなか逢えなくなるね」って…


浅原君は、黙って小さな箱を手渡しました。

「昔、貰ったチョコのお返しだよ」



開けると、ネックレスが入っていました。

「小遣いが少ないから、安物だけど…」


浅原君は、私の首に、そのネックレスをつけてくれました。

「…やっぱり、まひるの背より小さいわ」

…と、浅原君…

ほんの数センチ…

「俺が、まひるよりも大きくなったら…」


そう言って、浅原君は立ち去った。

涙がポロポロ出た…

7歳の時に出逢い…

15歳で、それが「恋」や「愛」だと気付いた。


私は、学区外の高校に通い…

中学の友達よりも、高校の友達と遊ぶ機会が増え…

いつの間にか、忘れてしまった。


「俺が、まひるより大きくなったら」

どうなっていたのでしょうか?


浅原君…来月の5日には46歳になるね。

今、幸せですか?

今、思い返せば、あなたが私の初恋でした。


夢を見て…赤裸々に思い出は蘇ってきましたよ。

ここに書き記せない事も…。


私、同級会とか、遠くて断っているけど

あなたにいつか逢えた時に…

笑って逢いたいです。

あなたは、禿げてたりして!

そして、私はデブおばさん!



これで、私の「初恋」の話は終わりです。

読んで下さった方…ありがとうございます。