言っていることは正しいのに心に響かない。
そんな話を聞かされたこともあるでしょうが、
人間が察知する事実と実感は違うからです。
何を話されるかより、どのように話されるか。
それを、無意識に感じてしまう私たちの心は、
相手の都合か、自分のためかを識別します。
頭で話されたことは、心には入って来ません。
心で話されたことだけが心まで届くのですし、
自分のために言ってくれたと思えるのでしょう。
世間体を気にした親の忠告は響きませんが、
ひとりの人間としての思いとして伝わることで、
同じ人間として受け止めることが出来るのです。
欠店だらけの不完全な人間同士であっても、
心で話せば伝わるものがきっとあるでしょうし、
同じような話であっても受け取り方は違います。
頭で話しているのか、心で話しているのか、
話している本人が理解しているかどうかで、
言葉のキャツチボールが変わっていくのです。