『暮らしの中から心理学こんにちは』

 

あなたが思い通りの未来へ進むお手伝いをしています。

 

フラクタル心理カンセラー タカイチ アキコです。

 

さて、今日は

イタリア暮らしで培ったこと』をテーマに、4回目をお伝えします。

 

 

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今日は「バールのメリス」のことをお話しします。

 

彼は、私がアルバイトをしていたデザイン事務所が入っているマンションの1階、バールで働いていました。

バールの一番の古株で、他の店員から「メリス」と呼ばれて尊敬されていました。

 

見た目はとっくに60歳を過ぎた感じでした。

いつも。もの静かで、昼にパニーノを買いに入ると必ず微笑んでくれました。

 

ある日、メリスから聞かれました。

「父さんや母さんに会いに日本には帰らないの?」

 

私は答えました。

「帰らない。イタリアに来て3年半だけどまだ1度も帰っていない」

 

そうしたら、メリスはとてもびっくりした顔で、直ぐに暗い顔になりました。

そして「ウチにおいで。みんなでランチを食べよう!」と言いました。

 

次の休みの日に、ミラノ郊外のメリスの家に事務所の同僚たちと出かけました。

そこには一軒家があり、南側の庭にランチ用の大きな木のテーブルがありました。

席とカトラリーなどが人数分並べられて、後は料理が並べば完成という感じでした。

そこには、既にバールの同僚が何人か来ていて、制服でなく普段着なので別人みたいでした。

 

メリスは家族を紹介してくれました。

とても若い奥さん(多分20代後半)が、3歳くらいの男の子を抱いて現れました。

メリスご夫妻は、35歳以上離れていて最近子供が生まれたということのようでした。

 

そして、メリスは奥さんのことを「アモーレ!(愛)」と呼び、

幼い息子を「テゾーロ!(宝物)」と呼んでいました。

それも、「テゾーロおいで」「テゾーロ一緒に食べよう」「テゾーロ」の連発。。。。

 

私は「そんなに息子を宝物!って呼んだら、息子は自分が本当に宝物だと思っちゃうよ」

と(心の中で)息子の行く末を案じていました。

 

道すがら、メリスのことを聞きました。

彼はシチリア生まれ。兄弟が多かったこともあり、10〜11歳で島を出て、本土に1人で働きに渡ったそうです。そしてバーテンダーの腕を磨き今に至る。

苦労をおくびにも出さず、いつも前向きで思いやりがあり、とても働き者。みんなから尊敬され一目置かれている人物と言っていました。

 

私はその時は分かりませんでした。誰を主役にしてそのランチ会が設定されたのか。。。

それは「私」でした。

私が3年半も帰国しないことを励ましてくれるためのランチだったのです。

 

メリスが自分で作ったパスタの大皿、生ハムの大皿、果物やケーキまで全部彼が手作りしてくれたもので、心尽くしをしてくれました。

今では分かりますが、その時はそこまで細かな心配りがあったとは分かりませんでした。

 

その頃、私たちには帰国するお金がなかったわけではありません。工面すれば多分、集まったと思います。

それより、帰国しない一番の理由は「私はここで帰ったらダメになる!」と思っていたからでした。

外国に暮らす時、3年目は誰でも一番キツイと思います。言葉が大体分かるようになり、経済システムや暮らしについても慣れてくる頃です。テレビのニュースも分かりますので不安になる事件も知ってしまいます。日常的にウンザリすることにも慣れていましたが、日本語が通じないことをいいことに(日本では未使用の)汚い言葉で言い捨てることもありました。

 

私たちは日本語が聴きたくなると「ドーモ広場の日本人観光客を見に行こう」と言って、夫と2人で出かけました。「あの列の後ろに黙って並んだら、あそこのレストランで食べれるかな?」と冗談を言いながら、少し離れて日本語が聞こえる距離でしばらくついていきました。

 

そういう感傷的な時期でもありましたから、「もし、ここで日本に行ってしまったら、二度とここに戻れない!」そして「まだ結果を出していない!」と思っていたんだと思います。

 

もしかすると、メリスは日本に帰っていないことより、なぜ日本に帰らないか、私の気持ちの方を分かっていたのかもしれません。彼はもっと長い年月、そういう気持ちを抱きながら大都市で頑張って来たのでしょうから。

 

帰国して日本で設計事務所を構えて四半世紀経ちます。

私の心には感謝の温かい気持ちと共に今も彼が生きています。メリス、バールのみんな、事務所のみんな、ありがとう。Grazie mille!

 

今、私があるのはあなたたちとの出会いがあったからです。

その時のさりげなく深い心遣いに今、感謝します。Vi ringrazio ora per il vostro cuore disinvolto e profondo in quel momento.

 

もし、あの時、フラクタル心理学を知っていてたら

そこで出会った人たちが誰であったか、そして私に何を示唆してくれていたか。。。

が分かったでしょう。

 

 

 

問題が立て続けに起きる時は、表層意識と深層意識のバランスが崩れています。

 

ぜひ、早々に解決してしまいましょう!

 

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とお望みでしたら、カウンセリングをお試しください。

 

きっと何か気づきを得ていだたけるでしょう。

 

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最後までお読み下さりありがとうございました。