昨日、石村郁夫先生による「自殺予防のためのセルフ・コンパッション」一般向けセミナーを受けた。

その中で、厚生労働省の小中高自殺者数推移グラフが引用されていた。

もう一度見たくて調べたけれど見つけられなかったのだが、1986年が、小中高どの年代でも突出していたのが

まず目に入った。

 

私が15歳、中3だ。岡田有希子さんの自殺があった年。

私は、その話を友人から聞いたが、今でもその場面をありありと思い出すことができる。

特にファンであったわけではなかった私でも、若いアイドルの死は衝撃的だった。

ましてや、ファンで、心の支えとして生きてきた子達の心中は、想像することしかできないが、

今は大人の私の心に、無念さが広がる。

 

子どもの自殺者数が増えている。

理由は様々であるが、一位は学業不振、二位は進路に関する悩み、三位は親子関係の不和と続く。

 

学校では、定期的なアンケートを行い、できるだけ子ども達の状況を早めに発見できるように

対策を行っている。

そこからスクールカウンセラーに繋がる子ども達も少なくない。

 

しかし、本当に助けを必要としている子ども達に果たして届いているかどうか、いつも不安はある。

昨日の話の中で「助けて」と言えないのではなく、言える力はあるのに、環境が整っていないのでは

という指摘があった。

そうかもしれない。

自分から動いていかなくては、と改めて思う。

私自身は空いている時間に校内巡回と、中高生には月1度、生徒向けのおたよりも発行している。

1人でも読んでくれたら……何か感じてくれれば……という思いだ。

 

もちろん、「助けてほしい」と「言えない」子ども達もいるのは事実だと思う。

しかし、そうさせているのは大人たちかもしれない、とも思う。

 

私は数年前から「場作り」という言葉がキーワードとしてずっと頭にある。

今後の目標として、教員やスクールカウンセラーの養成に携わることと、もう一つがこの「場作り」

なのだ。

それが、少し見え始めている。

どんな形かぼんやりしているけれど、一言で言えば「学習支援の場」。

 

それは、もしかしたら、通信制高校に勤務していた頃、そして学研教室を経営していた頃から

ぼんやりあったものかもしれない。

 

誤解のないように言うと、私は「勉強がすべて」とは、少なくとも今はまったく思っていない。

むしろ、勉強以外の活躍の場がたくさんあること、大人がもっとそこに目を向けることはとても大切だと

思っている。

 

もちろん、勉強が好きな子もいるから、それはそれで素晴らしいと思う。

 

思いを強くしているのは、自殺理由の上位に「勉強」があることだ。

私は、今は学校現場でできないことを補う形で、子ども達を支える活動がしたい。

そのために、やるべきことがあるので、粛々と進めよう。

 

ありがとうございました。

「子どもの笑顔とイキイキは、大人のイキイキから。」

山﨑里美(*^-^*)

 

参考文献:厚労省 児童生徒の自殺対策について 令和4年